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2003年05月06日
うさぎ薬局日記 その2
先日、うさぎ薬局で仕事をしていた時のことでした。
とっても体調が悪くて、食べられない、そのせいで筋力が低下。 全身にしびれるような痛みがあり、気分も滅入りがち。そんな患者さん(30代・女性)がいらっしゃいました。 処方は鎮痛剤と胃薬、それと当帰芍薬散というもの。
来局時は口も聞けない程の痛みを訴えながらも、ハーブやアロマテラピーで体調改善出来ないものかとご相談を受けました。 お見受けしたところも不活性で、代謝があまりよくない感じでした。 不活性な方には、活性を促すローズマリーや レモンの精油が良かったのですが、その香りは嫌いだ、柑橘系は好きな方だが ジュニパーが一番好きな香りだとおっしゃられていました。 その日はあまりにも体調が悪そうでお話できる状態でもなかったため、お帰り頂いたのですが翌日その方から連絡を頂きました。
「昨日お話できなかったもので。本当に痛みがひどかったのですが、今日はだいぶ良くなりました。ここのところ睡眠不足でしたが、 昨日は少し眠れましたし」
痛みもだいぶ落ち着いたようで、声の調子も明るくしっかりとした印象を受けました。 この方は、ここ1週間の睡眠時間が4時間程度だったそうです。 おそらく自覚の無いところで眠っていたにしても睡眠時間は少なかったのでしょう。 昨日はロヒプノールを飲んで眠ったので5~6時間くらいは眠れた、だから少しスッキリしたのかも、ともお話して下さいました。
また、体調不良にはちょっとした原因も一部にあったようです。
「友人に体に良いからと、ルテイン、ビタミン、アントシアニンなどが入っている健康食品を勧められました。あなたは人よりも 少し多く服用した方がいいとも言われて毎日飲み始めると、下痢をするようになり、体調が悪化してきました。そのことを話すと 好転反応だから量を減らしても続けた方がいいと言われて、頑張って続けたのですが、脱水症状のようになり食事もとれず、とう とう中断したのですがこれのせいだったのかも知れません。友人が良いと思って勧めてくれたのは嬉しかったのですが・・・」
成分を聞いてみるとあまり問題になるものもなかったのはなかったのですが、誰にも合う健康食品なんてないですし、ましてや好転反応とは考えにくい・・・。 しかもこの健康食品、目に良いと言われるものであって、この方に良かったものかどうなのか・・・。
ルテインはカロチノイドの一種で目の組織に対する抗酸化作用が強く、体の中に存在する成分なのだそうです。マリーゴールドから抽出することができます。 マリーゴールドはハーブでいうと”カレンデュラ”のことで、やはり目のケアにも良いとされています。 また、しもやけやあかぎれなど皮膚の保護にも役立ちます。カロチノイドの効果なんでしょうね。 マリーゴールドをキャリアオイルで抽出するととても綺麗な黄色を呈します。 まさに植物色素!と言った感じです。(この黄色にカロチノイドが含まれています)
これは後々の話なのですが、とある食品団体にルテインによる下痢などの副作用発現について尋ねてみました。
「ルテインは、もともと人間の体内に存在するものなので、摂取による副作用はないと思います。 ただ、何にでも当てはまりますが、体が欲している必要以上に摂取した場合、下痢やそれに起因する食欲不振などは考えられます。 とにかく、一度服用を中断して様子を見られた方がよいと思います。」
なんとも曖昧なお答えを頂き、納得はいかなかったのですが、まあ健康食品というくくりでは規制もほとんどないでしょうし、この ようなものなのかもしれません。
・・・この話まだ続くのでまた来週。
投稿者 tsukamoto : 15:00 | コメント (0) | トラックバック
2003年05月13日
うさぎ薬局日記 その3
前回の続きです。この方に私はだいたいこのようなことを答えました。
「まず、誰にでも良いという健康食品は存在しないですし、またそれほど効果があるものであれば厚生省が認可するだけの結果を持ち合わせているはずです。
残念ながらあなたに合う物ではなかったのだと思われます。体が弱っている時は、アロマテラピーや作用の強いハーブではあなたの体がその力についていけずに、負けてしまうこともあります。
まずは体を元に戻す努力をしましょう。直接疾患に働きかけるものではなく、間接的にまず体に働きかけてみましょう。今は比較的飲みやすいネトルやルイボスなどのハーブティで血液の浄化をはかり、体を強くすることがおすすめです。水分はなるべくこまめにとりましょう。
体の節々が痛いのであれば、イブニングプリムローズ、セントジョーンズワートなどの浸出油をホホバ油などに2割程度混ぜて、精油を入れずにそっとなでてあげましょう。精油はもっと調子が良くなってから使用することをおすすめします。また、ハーブティも薄めで飲み、体に合わないと思ったら中止しましょう。まずは体を通常の状態に戻すことが先決です。
医薬品をあまり使用したくないと思っても今は先生から処方された薬を服用することが大切です」
ハーブやアロマテラピーで体が良くなるのであれば、医薬品は要らないわけです。
確かに効果が実証されているものも少なくないですが、盲信し、またそれを他人に押し付けるのは大問題。医薬品と上手につきあいつつ、植物療法も取り入れる、そんな線引きが出来るのが薬剤師のスキルなのかな、とまだまだ修行が足りないながらにも思うのでした。
ちなみにこの後、この患者さんからは信用を勝ち得たようで、他で調剤して貰っていた処方箋も持ってきて下さったのですが、トランキライザーをいくつか服用していました。その時にハーブティは購入されませんでしたが、そのうちにエアフレッシュナーや化粧水を作ってみたいとおっしゃってました。
もう少し調子が良くなってきたら一緒に作りたいと思います。
投稿者 tsukamoto : 15:01 | コメント (0) | トラックバック
2003年05月20日
初めて聞いたこと
先日、レストランボングーでNPO主催の第2回アロマテラピーとハーブ料理のイベントが行われました。
おかげさまで定員を超えた盛況ぶりで安堵したところです。
ちなみに次回は6月14日(土)12:00~14:30です。ご興味のある方は塚本宛にメール下さい。
今回はそこでのことです。
アロマテラピーの簡単なレッスン、実習の後に(今回は化粧水を作りました)、ハーブランチをみんなで食べたのですが、その席で同席だった方達が薬剤師や介護について教えていると言う先生など偶然にも医療関係者が多く、アロマの話や医療の話が出来ました。
今回はアロマのコラムなので、医療系の話は省きますが何にしても他薬局との差別化が必要、という話になりました。色々な薬局があって、とある薬局では投薬する時にハーブティを出してるようです。
そこまで患者さん1人に時間をかけてあげられたら、それは素晴らしいだろうと思うのですが調剤薬局ではなかなか難しいというのも実際のところです。
私が一度ふらっと行ったドラッグストアには、併設で漢方薬局が入っており、血流量や心拍数、血圧などが同時に測定出来るものがありました。そのデータ結果についても専門家が詳細に教えてくれ、健康茶を出してくれながら体調に合った漢方をご紹介。あれは素晴らしかった! (しかも押し売りなしで・笑)
ドラッグストアならではで出来るワザなのでしょうか?
話が少しそれたのですが、その食事の席で介護を担当されている先生がやはりアロマテラピーを実践されていらして、マッサージや芳香浴も良いが、意外に手浴が手軽で効果的だ、という話をされ、私も同調しました。
実は最近まで手浴より足浴の方が気持ちいいし、お風呂に入れない時は特に足浴!と思っていたのですが、ひょんなことから手浴をする機会があり、洗面器に40度くらいのお湯をはって、ペパーミントの精油をたった1滴垂らしたところに、よくかき混ぜて手首まで手を入れました。日中の気分転換にはなんと素晴らしいことか!それ以来ちょっと夢中になっています。
夏は特にパパーミントがオススメです。頭がスッキリします。リラックスするには足浴がいいですが、気分転換には手軽な手浴がもってこいです。ちなみに精神的な疲労や、上半身の疲労には手浴が効果的と言われています。
しかし、その先生がおっしゃるには、"ヒジ浴"もオススメなのだとのこと。手浴と同じ要領で、ヒジを入れるのだそう。やはり頭痛や気分の切り換えに良いのだとおっしゃってました。
この話には同席した皆が一同に"へえー!"と興味津々。
私も早速帰って試してみると、なんだかスッキリ。頭を沢山使いすぎたり、パソコンとにらめっこで頭がぼーっとしたときにはオススメしたい。私も今度患者さんに勧めてみようかと思いました。
投稿者 tsukamoto : 15:01 | コメント (0) | トラックバック
2003年05月27日
アロマテラピーは本当に化学的
土曜日に、アロマテラピーの化学的解析や知識を教えてくれる講座に参加しました。
そこはかなり以前から、メディカルな視点でアロマテラピーを考えるところで、何度か参加させて頂いているのですが、結構一般の人(というのも変な言い方ですが)がよりアロマテラピーを理解するためにいらしています。
もちろん、仕事柄(アロマセラピストやショップで働く人など)という方もいらっしゃると思いますが。
しかしながら、その内容たるは薬剤師でもお手上げ?的な内容で、と言うと語弊があるかも知れませんが、GABAについてだったり、代謝酵素が出てきたりします。
正直言うと、ちょっと自分自身忘れてしまっていたところもあり、“ああ、そういえばこんな仕組だったなぁ”と再確認したこともしばしば。
実際、ほとんど海外でのことですが、アロマテラピーの研究にラットの回腸などを用いて精油の鎮痙作用を実証したりもしています。
薬理学の実習の時に、やはりラットの回腸などで自分もアセチルコリンやアトロピンなどで筋収縮のデータを取ったことを思い出しましたが、手順は全く同じです。
実際自分が行ったことのあるものは、すぐに思い出し、関連を結びつけることが簡単にできます。
そういう点で薬剤師がアロマテラピーをメディカル的観点から学ぶことは恵まれているなぁ、と思わずにはいられませんでした。
以前、別の講座に参加したときも“どこから勉強したらいいか分からない。
まずは何を読んだらいいのか”という質問をされた方がいらっしゃいました。
その時は“まずは中学、高校の化学から”というお答えだったのですが、まさにその通りだと思いました。自分がゼロの状態から始めていたのであれば、途中でザセツしてしまうだろう長い道のりです。
逆にいうと、与えられる知識ではなく、自分から得たいと思う知識なので学んでしまえば吸収はよく、医療関係者、化学系でなくとも知っている人は私なんかよりも薬学的知識があるのでは、と思うほど。
たまにアロマテラピーのショップに行くと、わざと難しい用語を使って、納得させようとする店員がいるのですが、たいていの場合そういう人こそ、つっつくとボロが出ます。
いかに難しいことを噛み砕いて言うことが出来るか、それは本当にそのことを良く知らないと出来ません。薬やサプリメントに関しても同じことが言えると思うのですが。
ハーブやアロマテラピーを勉強していると、必ず薬学的知識が必要になり、そのとき覚えていなくても、どこら辺を調べれば載っているかということが私たち薬剤師には分かると思うのです。
少なくともどこを勉強したらいいか分からない、分からないところが分からないということはないと思うと他の人よりちょっと幸せ。
ハーブやアロマテラピーだけでなく、サプリメントや食物に関しても勉強して、みのもんた的な薬剤師になるんだ、と考える私でした。
まだまだ戦いは続きそうです
(笑)
投稿者 tsukamoto : 15:02 | コメント (0) | トラックバック