<<メイン>>   植物別 症状別 報告 接客 雑学

« 2003年08月 | メイン | 2003年10月 »

2003年09月02日

 バスフィズを作る! その1

およそ1ヶ月ぶりに福島のうさぎ薬局に行ってまいりました。

7月22日のコラムに書いた、"沈香"を気に入って買ってきてと言われた患者さまに お香をお送りし、とても喜んでくださったことが事が分かったり、別の患者さまには "久しぶりだね、どうしていたの?最近のぞいてもいなかったから"なんて言われ、な んとなく嬉しくなってしまう私でした。目指せ!"かかりつけ薬剤師"!・・・毎日いな いとかかりつけ薬剤師は無理ですね(笑)

さて、今回はバスフィズについてです。

今月、うさぎ薬局が主催する講習会で"バスフィズ"を作るから、教える前に実際どん な風になるか作ってみよう、と薬局のスタッフと盛り上がり、早速作ってみることに しました。

"バブ"のようなものが簡単に家庭で出来るのかしら?あんなに発砲するものなのかし ら?!私もスタッフもかなり興味津々。とあるショップのアロマテラピー効果のある バスフィズは1個500円~1000円くらいとかなり高額なので自分で簡単に作れ、 なおかつ世界に一つしかない香りを作り出せるならこれはきっと楽しいハズ。可愛く ラッピングすればプレゼントにも最適ですしね。ちなみによくお分かりだとは思いま すが、バスボム、ブレンドマッサージオイルなど肌に直接触れる物は販売出来ません。 きちんとした申請が必要です。薬事法にひっかかります。ルームスプレーなど間接的 なものに関しては販売も可能のようですが、販売を考える場合は地域の保健所などで ご相談をしてから行うことをオススメします。

また話がそれましたが、用意したものは以下のものです。

   バスフィズ(おおよそ3個分)

     炭酸水素ナトリウム    大さじ3
     クエン酸           小さじ5
     グリセリン          小さじ1
     精油(お好みのもの)    15滴
     コーンスターチ       小さじ5

薬局にいるとこういうものを調達するには非常に便利です。さっそく準備をして、製作開始!

作るのは簡単です。炭酸水素ナトリウム、クエン酸、コーンスターチを良く混ぜ、そこ にグリセリン(ハチミツでもOK)精油を加え、最後に水を少し。

さてさて結果は・・・。長くなりそうなのでひっぱって申し訳ないですが、来週に。

投稿者 tsukamoto : 15:20 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月09日

 バスフィズを作る! その2

さっそく先週の続きです。

カンの良い皆様なら結末は何となくお分かりになりそうですが・・・。

前回の材料を手順どおりに混ぜ、最後に小さじ1のお水を足すと"シュワッ"という音と共に しっとりとバスフィズが混ざりました。これを3等分し、ラップに包んで丸く成型。固まる までしばし待ちます。

すっかり「出来た、出来た」「簡単だし自分の好きな香りのものが出来るのはいいね」なんて 盛り上がりっていた時のこと。ラップに包んだハズなのに、1つのバスフィズのラップが破れ て精油の香りが部屋中に広がりました。「強く包みすぎて破れたんじゃない?もっと優しく包 まないと」そんな事を言って笑っていた時、更に香りが強くなりました。見ると2個目が破裂。 そして3個目も・・・そしてそれぞれのバスフィズは固まるどころか、デロデロに溶けてしまっ ていました。

「何がいけなかったのか」
実は1回目、分量を間違ったことが判明しました(笑)
原因はこれに違いない、そう思って再度挑戦。また、材料を手順どおりに混ぜ、最後に小さじ1 のお水を足しました。"シュワッ"という音と共にしっとりとバスフィズが混ざり・・・???

今回は、念のため爆発してもいいように精油も入れず、3つにも分けず大きいままラップに包ん でしばし待ちました。結果はやはり同じでした。ラップが破裂。一体何故?!これは"バスフィズ" ではなくまさに"バスボム"(笑)

まず、それぞれの材料の役割を考えてみることにしました。バスボム、もとい、バスフィズは炭 酸ガスを発生させることに意義があるわけです。

3 NaHCO3 + HOOC-C(OH)(CH2COOH)2 → NaOOC-C(OH)(CH2COONa)2 + 3 H2O + 3 CO2 ↑

クエン酸は、炭酸水素ナトリウムから炭酸ガスを発生させるための物質ですので、他に有機酸 (バブではフマル酸を使用)を使っても大丈夫です。炭酸ガスは血行を促進すると言われてい ます。上記の反応式はイオン中でないと起こらないため、水溶液中という条件が必要になって きます。粉同士混ぜても反応しないわけです。

バブもお風呂の中に入れると炭酸ガスを沢山発生させますよね。でも入れる前は、パッケージ を開けても静かにしています。そこに水が介在して初めて成り立つわけです。

じゃあ、作るときに入れる水は一体・・・?"シュワッ"というのは間違いなく水を加えたことにより、 炭酸ガスが発生した証拠です。

水はどうして入れないといけないのか?
単純な理由でした。粉同士では結合しないからです。 かといって、一度に一箇所に水を加えると一気に炭酸ガスが発生してしまうんです。反応しない 程度の水分の介在で(コーンスターチが結合を強くしている)結合させないといけないわけです ね。霧吹きなどで少しずつ全体に湿らせて結合させるのがベストです。

その後、うちのスタッフさんは、ドライハーブをいれてアレンジし、見た目も綺麗なものを作って いました。湯船に入れるとハーブが散らばって、回収が大変だから使うときにはガーゼなどでく るんで使った方がいいでしょう。是非一度お試しください。

それから、これについて調べている間に、同じ炭酸水素ナトリウムとクエン酸でジンジャーエール が出来るということを知りました。昔、駄菓子屋さんで粉を混ぜるとコーラの泡が発生するという 画期的(?)な飲み物が売っていましたが、今思えばこの原理だったんだ、と初めて知りました。

投稿者 tsukamoto : 15:21 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月16日

 東京ギフトショーに行ってきました

なんだか急に暑くなってきましたね。夏ももう終わりだというのに(笑)
9月3日に東京ビッグサイトで開催された"東京ギフトショー"に行った日もとっても暑かったです。 今週は、その見学のご報告です。

最近、コラムを書くようになって、よく質問されるのは「アロマテラピーやハーブが薬局の売上に 大きく貢献しているのか」「薬局でやる意味があるのか」ということです。今回はそのようなこと も含めて、薬剤師としてではなく、経営面からのご報告をしたいと思います。

「東京ギフトショー」は小売、卸売り業者を対象にしたパーソナルギフトの見本市のようなもので、 グルメ、雑貨、健康、ペット、その他様々な関連のグッズがこれでもか、と言うほど集まって展示 されています。その場で買えるものは殆どなく、卸の契約を結ぶための見本です。

私はもちろん、"香り"をテーマにしたブースを重点的に見てきたわけですが・・・。
全体的に香りの中でも"バスグッズ"や"芳香剤"が多かったように見受けられました。どちらかとい うと、人工的な香りです。
しかしどれも精油に比べて持続力があり、手軽に扱うことが出来ます。そして安価です。
まず、アロマテラピーなど分からないものに少し高いお金をかけるよりは、手軽に試すことの出来る安価な ものがうけるのでしょうと、まさに香り市場の最先端を見て思いました。不景気でもありますしね。

それに最近では、合成の香りが世の中にあふれ、人はその香り自体に慣れてしまっているように思 います。
そのため、あまり抵抗がなく受け入れることが可能なのではないでしょうか?経済も二極化が進む いま、逆に高級志向品もありました。数は少なかったですが、芳香蒸留水、精油など製法にこだわ ったものです。

やはり、国内でも名前の通った精油のブランドのほうが人気で、いくつかの精油ブランドには熱心 にお話を聞いている業者さんもいらっしゃいました。知名度による安心感は消費者の中にやはり存 在するのでしょう。

それから面白かったものは、世界最小のアロマポット。
小指程しかないのですが、そこにその会社独自の香りの粒(天然の香りらしいです)を入れて、パ ソコンに使うようなケーブルをさして香りを拡散させます。(資料がないので曖昧な説明で申し訳 ありません)何十種類もある香りの粒を自分好みにチョイスすることで、オリジナルの香りも作れ るというわけです。うける、うけないは別にしてアイデアだなあ、としみじみ思いました。

しかし、実際どれだけの人がこの香りのブースで契約を結んだのでしょう?
ちなみに私自身は、契約をしようと思うほどのものには巡り会えませんでした。

ここで最初の問いに戻るのですが、アロマテラピーやハーブが薬局の売上に貢献しているのかとい うと残念ながらそうは言えません。香りの市場自体が景気をうけて、伸び悩みをしているように私 は感じます。
今は新たな商品を取り入れるより、使い方などの講習会をもっと頻繁に開催するなどして、消費者 の関心を高めた方がいいと私は考えています。

では薬局で扱う意義は?
「品質のある程度確かなものを、安全に健康増進のために使用していただく」
薬局でそういった指導が出来るようになれば、もっと薬局としての付加価値が出てくるのではない かなあ、と思うのです。

医療費削減が進む中、健康に関することに国民全体が高い関心を持っています。薬局を健康情報発 信基地としてハーブやアロマテラピー、その他健康に関することに薬のスペシャリストである薬剤 師が情報提供することは、とても意義のあることのように思います。まずはそこからはじめてみて はいかがでしょうか?

 ※ あくまでも今回のコラムはかなり個人的な意見で、ギフトショーに関しても違うご意見、ご感想を持たれたかたも
   沢山いらっしゃることと思います。ご容赦くださいませ。
   ご意見はいつでもお待ちしております!

投稿者 tsukamoto : 15:22 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月23日

 NHK福島出演で その1

こんにちは。
昨日おそろしく大群の蚊がロッカーにいて、それを消エタ入りのスプリンクラーで退治するのですが、 いっこうに減る気配が無くさらに増殖するというそれはそれは恐ろしい夢を見ました。夢はREM睡眠 の間に見るため、脳が活動しています。昨日はなんかずっと夢を見ていたので、疲れました。

こんな日には、やはりアロマテラピー。朝はペパーミントとラベンダーのブレンドオイルをそっと肩の あたりに塗ってみます。「肩のチカラを抜いて1日頑張ろうね」というイメージです。
やはり思い立った時にすぐ、欲しい効果を期待してブレンドできるのは魅力ですね。今日も1日頑張り ましょう!

ちなみに、蚊には「シトロネロール」「シトロネラール」の成分が入ったものが虫除けとしてよく使わ れています。レモングラス、ゼラニウムなどが該当精油になります。
うさぎ薬局では夏になるとよくゼラニウムが売れるようになります。ご自宅で作っていらっしゃる方も 多いようです。お子様にも比較的安心して使えますしね。

さて、本題です。
今週はNHK福島に出演をしたお話をしようと思います。以前にも2度ほど、アロマ テラピーやハーブのことで出演させて頂いていますので、今回が3度目となりました。

今回のテーマは「夏の疲れを癒す」ということで、NHKの企画の方からご提案されたのは「アロマエ ッグキャンドル」でした。うさぎ薬局のHPを見て、面白そうだとおっしゃってくださいました。

自分がもともと面倒くさがりのせいか、よほど時間のあるときでないと、キャンドルなどは作る気がお きません。疲れているときは、もっと手軽に楽しめるものでないと・・・。私はそう思って、「バスソルト」 「マッサージオイル」「ルームスプレー」をオススメしました。せっかくテレビでご紹介するのに、誰も 作ろうと思わなければ失敗です。私はそのように思いました。

ちょっと違いますけど、アロマテラピーの講習会を開く時にも言えることだと思います。ビーカーを持ち 出し、ガラス棒を使ってキャリアオイルや精油を混ぜたりする・・・確かに正しい方法かもしれません。

しかしそれを自宅で行う気分になれるでしょうか?
講習会に参加された方に、後で聞いてみるとみなさん答えは同じで、「家ではなかなか出来ないんですよ ね~」とおっしゃるのです。

健康増進の目的でアロマテラピーを取り入れて頂きたいなら、もっと身近な物で代用するべきだと思うの です。
例えば、小さなビンにキャリアオイル、精油を入れてふたを閉め、何回か上下に優しく振るだけで、混和 します。アロマポットを使って精油を拡散させなくても、ティッシュに1滴落とすだけで、香りを楽し むことが出来るのです。

かえって眠る前だとアロマポットで火事を起こさないか不安に思う人もあるようで、リラックス効果半減 の場合もあります。その時だけ楽しむのではなく、楽しんで毎日の生活に取り入れて頂きたい、それが私 たちの願いなのです。

薬局でハーブやアロマを扱っても、それではリピーターはなかなか増えません。中級向け、形から入る人 向けに一通りのツールはうさぎ薬局にも揃えてありますが、あまり売れないのが(土地柄もあると思いま すが)現状です。

話がすこしそれましたが、キャンドルだと確かに綺麗で、見映えもします。でもテレビを見て、「綺麗だ な~」で終わっては、夏の疲れを取るなんて(あまり即効性もないですし)出来ないのです。

結局私の意見を通して頂いて、簡単に出来るものに決まったのですが。
それについてのご報告はまた次週に。

投稿者 tsukamoto : 15:22 | コメント (0) | トラックバック

2003年09月30日

 ペパーミントの精油とハッカ油

こんにちは。
最近、私はずっとペパーミントの精油にはまっています。まず、浴槽にペパーミント5滴とラベンダー3滴。 肩こりのひどい私にはこれが一番至福の瞬間です。

ペパーミントの局所麻酔作用とラベンダーの鎮痙作用で、痛みとこりをほぐしている訳なのですが、 ラベンダーだけだと香りも甘くなりがちですが、ペパーミントを入れることで甘さのなかにスッとし た香りが立ち上り、香りでもクールダウン出来るのです。

ペパーミントの香りは怒りを静め、ラベンダーはゆったりした気持ちをもたらすと言われています。 (ちなみに日本アロマテラピー協会では、全身浴の際に用いる精油の量は合計で5滴までとしていま す)

その後に、シャンプーにペパーミントの精油を数滴混ぜて使用し、頭もスッキリ!モヤモヤと考え事 をしていたり、気持ちを切り替えたい時にはオススメですが、瞼にシャンプーがついただけで、ピリ ピリしますのでお気をつけください。 ペパーミントは粘膜刺激、皮膚刺激が結構強いです。私は皮膚が丈夫なので何事もなく使う事が出来 るのかもしれません。

そんな私も"柚子"の精油を柚子湯代わりにと、入浴時に5滴使ったところ、10分ほど全身痺れるよ うな刺激が起こり、初めて経験したときには一体何が起こったのか分からず、とてもビックリしたの を覚えています。

やはり精油は植物を凝縮したようなもの。扱いには注意し、他人には安全な方法と共に、それぞれの 精油の注意点なども説明しないといけません。自分で試す分には、自己責任である程度許されると思 うのですけれども。

さて、随分話がそれてしまいましたが、今日はそんなペパーミントの精油とハッカ油のお話です。
薬局ではハッカ油を売っていたり、使っていたりするわけですが、ペパーミントの精油とは何が違う のか調べてみることにしました。

ミントとひとことで言っても実はたくさんの種類があり、ペパーミント(西洋ハッカ)、スペアミン ト(ミドリハッカ)、アップルミント、ニホンハッカ、ジンジャーミントなどそれぞれメントール の含有量も違えば、芳香成分の組成も違います。

ペパーミントの精油を抽出するには、そのまんま"ペパーミント"を原料植物として使うのですが、 ハッカ油にはだいたい"ニホンハッカ"を使います。ペパーミントはスペアミントとウォーターミン トの交配種で、有効成分の中心と考えられる"メントール"を40~50%含有しています。

ではニホンハッカはというと、なんとメントールを70~80%も含有しているとのこと。薬局で 販売されているハッカ油の方が、刺激が強いということなのでしょうか?(ちなみにスペアミント の主成分はカルボンとされていますので香りも甘く、ペパーミント程の刺激はないようです)

ニホンハッカはメントールの含有量が高い為、水蒸気蒸留をして得た精油を冷やすと、結晶が析出 します。その結晶を取り除いたものがハッカ油として販売され、メントールの含有量は30%前後 にとどまるのだそうです。そして、その取り除かれた結晶は"L-メントール"として販売されるの です。一粒で二度おいしいお話だったんですね~。

それに、ハッカ油の場合は、原植物を限定する必要が無くニホンハッカの他にも、その近隣植物を 使っている場合もあるようです。有効成分としてメントールが何%か分かれば製品としては合格な のだそうです。

某ハッカ油メーカーさんに聞いてみたところ、メントール以外の成分の同定はしなくてもいいので、 他は何が入っているのか分からない、とのことでした。
世の中には、スペアミントとニホンハッカの交配種(メントールの含有量はもっと高くなり、環境 にも強い)というものもあり、そんなものを使っているのかもしれません。一粒で二度おいしいか らハッカ油は価格が安いのか、それともオーガニックでないから安いのか分かりませんが、特に混 ぜ物はしていないそうなので、私のようにペパーミント愛好者は多少メントールの含有量は低いけ れどハッカ油でもいいのかな、と思った今日この頃でした(笑)。

投稿者 tsukamoto : 15:23 | コメント (0) | トラックバック