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薬剤師の役割は、昔と今とでどのように変化しているのか?

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薬剤師の仕事は、かつては調剤業務が中心でした。しかし、現在では地域医療の担い手としての役割など、人々の健康を守るために欠かせない、さまざまな役割が期待されています。この記事では、薬剤師制度の変遷を振り返りながら、これからの薬剤師に期待される役割と求められるスキルを解説します。

薬剤師誕生のきっかけ

病院で、あるいは街の薬局やドラッグストアなどで見かける薬剤師。今では人々の健康管理・維持に欠かせない存在ですが、この「薬剤師」という制度が生まれたのは明治22年(1889年)のことです。

もともと、日本では医師が薬剤師の役割も担っていました(医薬同一)。しかし、明治4年(1871年)にドイツから来日した2人の医師(L.ミュルレルとT.E.ホフマン)のアドバイスを機に見直され、明治7年(1874年)8月18日に日本で初めての医事法規「医制」が交付されました。この中で「薬舗開業制度」が創設されるとともに、「薬舗主(後の薬剤師)」制度が設けられました。その後、明治22年(1889年)に本格的な薬事制度である「医薬品営業並取扱規則」(薬律)が制定され、現在の「薬局」や「薬剤師制度」が生まれたのです。

薬剤師の役割はどのように変わってきたのか

薬剤師の役割は調剤業務から始まっています。現在に至るまで、この役割がどのように変化してきたのかを振り返ってみます。

薬剤師制度創設時の当初の目的は、「医薬品の適切な使用を確保し、安全性を守る」ことでした。その後、昭和35年(1960年)に制定された薬剤師法では、薬剤師の任務として「調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もって国民の健康な生活を確保するものとする(第1条)」と規定されています。

さらに、平成4年(1992年)に医療法が改正され、医療法第1条の2に薬剤師が「医療の担い手」であることが明記されました。また、平成9年(1997年)の薬剤師法改正では「調剤時における必要な情報の提供」が薬剤師の義務とされ、さらに平成18年(2006年)の医療法改正では、薬局は病院、診療所などと並んで「医療提供施設」と位置づけられています。そして、平成25年(2013年)に制定された医療計画では、地域における医療提供体制の中で薬局が担う役割が明確に位置づけられています。

実際、第1世代の薬剤師は、「調剤」と「用法指示」が主な業務でした。その後、第2世代になると、「処方内容の確認」と「医薬連携」が、第3世代になると「患者インタビュー」「服薬指導」「薬歴管理」が業務に加わります。

そして、第4世代の薬剤師には「処方内容の確認」に加えて「処方意図の解析」が、「服薬指導」に加えて「薬剤情報提供」と「薬歴の活用」が、「医薬連携」に加えて「リスクマネジメント」「患者服薬情報提供」「薬薬連携」が担当業務となっています。

そして現在(第5世代)、薬剤師は「患者インタビュー」に加えて「カウンセリング」が、「調剤」においては「後発医薬品の調剤」「在宅調剤」が、リスクマネジメントに関わる部分では「他職種連携」が加わりました。さらに、「コンサルテーション」も加わっています。

調剤業務からスタートした薬剤師には、現在、「医療の担い手」の一員としてさまざまな役割が期待されています。

これから薬剤師が活躍できる場は

それでは、調剤業務以外で薬剤師が活躍できる場としてどのようなところがあるのでしょうか。

かかりつけ薬剤師として

「かかりつけ薬剤師」とは、平成28年(2016年)4月からスタートした制度で、患者さんに専任の薬剤師を指名してもらうものです。薬の一元管理だけでなく、市販薬や健康食品、サプリメントの情報も管理することで、重複している薬の有無や飲み合わせの問題などをチェックします。また、薬局が開いていない深夜や休日にも、調剤や健康相談に対応します。

在宅医療を支える一員として

在宅医療では、高齢者や慢性疾患を抱える方が住み慣れた地域やご自宅で安心して療養できるよう、医師や看護師、その他の医療スタッフが連携しながらケアします。この中で、薬剤師は処方箋に基づき、患者さんの状態応じた調剤の実施や薬歴管理、残薬の確認、服薬指導や薬の保管状況の確認、副作用のモニタリング、医療福祉関係者との連携および情報共有などを行います。

チーム医療の一員として

「チーム医療」とは、厚生労働省の「チーム医療の推進に関する検討会」において「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」と定義づけられているものです。

医療が進歩するにつれて、薬物療法が高度化・複雑化しただけでなく、医薬品の種類も増加しているため、適正に取り扱うためには薬剤に関する幅広い知識が不可欠となっています。薬剤の専門家である薬剤師がチーム医療に加わることにより、医薬品による重篤な副作用を回避・軽減したり、医薬品による医療事故を未然に防ぐ役割が期待されています。

セルフメディケーションの担い手として

セルフメディケーションとは、WHO(世界保健機関)において「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義づけられたものです。

薬局の薬剤師には、地域の人々の薬と健康のよき相談相手として、症状に合った市販薬の推奨や生活改善の指導といった健康管理のアドバイスを行うことが求められています。また、相談内容から医師の診察を受けるよう勧めるなど、医師と連携して人々の健康を守る役割も担っています。

薬剤師としてのキャリアを切り開くために必要なことは

それでは、今後薬剤師として活躍の場を広げるためには、どのようなスキルを身につければよいのでしょうか。

まず、専門資格の取得にチャレンジすることが挙げられます。たとえば、「研修認定薬剤師(認定薬剤師)」を取得すればかかりつけ薬剤師として活躍することができますし、「専門薬剤師制度(がん薬物療法認定薬剤師、感染制御専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬剤師など)」で、専門分野で活躍する道もあります。

また、在宅医療に積極的に関われるよう、制度の理解を深めたり、がんやHIV、難病といった疾患を持つ患者さんに適切な薬物療法を受けてもらえるよう、高度な専門知識を習得することも大切です。

チーム医療や在宅医療などで、特に必要となるのがコミュニケーション力です。安心して医療を受けてもらうためには、医師・看護師をはじめとする医療スタッフだけでなく、ご家族とも信頼関係を築いて、ケアに欠かせない情報が抜けてしまうことがないようにすることも重要です。

そのほか、最近は日本に移り住む外国の方も増えているので、薬の販売や説明に必要な語学力を身につけておくことも、活躍の場を広げるのに役立つと思います。

薬剤師に期待される役割は大きい。研鑽を積んで信頼される薬剤師を目指しましょう

社会の変遷に伴い、薬剤師に託される役割も増えています。調剤に欠かせない薬剤の知識だけでなく、医療制度や在宅医療、コミュニケーション力など、幅広い知識・スキルを身につけると、薬剤師として活躍できる場はどんどん広がります。日々の業務の合間に少しずつ研鑽を積み、より多くの方々に信頼される薬剤師を目指しましょう。

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