サポートを受ける

お電話でのご登録・ご相談も承っております。

フリーコール 0120-332-290

月~金曜(祝・祭日を除く) 9:00~20:00

  1. 薬剤師 求人・転職TOP
  2. お役立ち用語集
  3. オレンジブック(おれんじぶっく)

あ行オレンジブック(おれんじぶっく)

アメリカ生まれのジェネリック医薬品ガイドブック

「オレンジブック」はその通称で呼ばれることがほとんどですが、正式名称を「医療用医薬品品質情報集」といい、その原型はアメリカにあります。

アメリカでは、ジェネリック医薬品の品質が先発医薬品と同等であるかどうかをチェックしています。これは日本にもある「品質再評価」と同じで、先発医薬品との同等性が認められたものだけが承認を受け、市場に流通していく仕組みです。そして品質再評価を行うと、その判定結果をアメリカ食品医薬品局(FDA)が一冊の公文書にまとめ、年に一回のペースで発行しています。その表紙がオレンジ色だったために、この名称で呼ばれるようになったのです。

オレンジブックはジェネリック医薬品の品質が先発医薬品と同等であることを公的に認めるものであり、薬剤師業務の現場ではジェネリック医薬品を選定する場合のガイドブックとして重要な存在でもあります。

オレンジブックは再評価の情報集

こうしたアメリカのやり方にならったものが日本版オレンジブックです。

その内容は厚生労働省が定期的に行っている「医薬品再評価」のうち、固形薬剤の溶出性等を評価した「品質再評価」の判定結果をまとめたものです。これは「医療用医薬品品質情報集」という名称で、再評価の判定結果が出るたびに定期的に発行されていますが、単に判定結果を羅列しただけのものであり、そのままでは実用性に欠けます。そこで過去に承認された医薬品も含めたり、薬剤の品目ごとにとりまとめたりして編集したものが「総合版」あるいは「保険薬局版」として発行されています。通常「オレンジブック」といえば、これらのように編集されたものを指すことが一般的です。なお、総合版については日本版オレンジブック研究会によりウェブ上で公開されており、だれでも閲覧することができます。

すべての薬剤が掲載されているわけではない

オレンジブックには、品質再評価を行ったジェネリック医薬品のうち、その溶出性が先発医薬品と一致しているものだけが承認を受け、掲載されています。ですが、承認を受けたすべてのジェネリック医薬品が掲載されているわけではありません。

まずオレンジブックは内服固形製剤が対象ですので、注射薬は含まれていません。1995年4月以降に申請された医薬品については、溶出試験を行ったうえで、その結果を添えて申請することになっていますので、これも対象から外されています。

それでも、オレンジブックへの掲載対象となる医薬品は非常に数多くあり、再評価による判定試験が終了したものを順次掲載しています。現時点(2016年3月)の最新版である「2010年4月版」までで、697成分、品目数にして4512品目が収載されています。

お役立ち用語集TOPへ