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か行国際疾病分類(こくさいしっぺいぶんるい)

あらゆる疾病と死因のリスト

国際疾病分類は、世界保健機関憲章に基づいて世界保健機構(WHO)によって定められた、疾病と死因を分類した国際基準となるリストです。正式名称は「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」で、英語表記の頭文字を取って「ICD」という通称で呼ばれています。

疾病や人の死因について国際的な統計を取る場合、その分類が共通していなければ正確な資料を作ることはできません。

例えば「がん」という項目に、肺がんも大腸がんも乳がんも、すべて「がん」でひとまとめにしてしまったら、それは正確な情報とはいえないでしょう。

死因についても同様です。同じ「交通事故」であっても、自動車で高速道路を走行中に事故を起こしたのか、街中を歩いているときに自動車にはねられてしまったのか、状況によってまったく事情が異なります。

こうした疾病と死因について細かく分類してコード番号をつけ、国際的な共通のリストとしてまとめたものが国際疾病分類なのです。

リストの原型は半世紀以上前に誕生

このリストの原型は、1850年代に始まっています。最初に人の死因をリスト化したものが作られ、1893年に国際統計協会が使用するようになりました。以来、およそ10年ごとに内容が改正されています。

1948年に発行された第6版からは死因だけでなく疾病原因についても記載され、WHOが引き継いで作成するようになりました。

現在使われているものは1990年の第43会世界保健総会で採択された第10版が基礎になっており、一般に「ICD-10(1990年版)」と呼ばれています。

日本では、これを改正した「ICD-10(2013年版)」に基づいて「疾病、傷害及び死因の統計分類」が作られ、2016年1月から導入されています。

次の改訂版発表は2017年

ICDは、これまでに何度も改訂・改正が加えられてきました。直近の大きな改訂は1990年に採択された第10版です。このときの改訂では分類に大きく手が加えられ、それまで1,179種だった分類項目数が、倍近い2,036種になっています。

こうした改訂・改正作業にあたっては、日本を含めて19ある「協力センター」が参加し、WHOを専門的・技術的に支援しています。

そして現在、これらの協力機関が連携し、次期改訂版である「ICD-11」の作成が行われています。2017年には世界保健総会での承認を受け、翌2018年からは各国が順次導入を始める予定です。

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