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か行血清アルブミン(けっせいあるぶみん)

血清アルブミンとは

血清アルブミンとは、血清中に数多く存在するタンパク質の一つです(分子量は約66,000)。血清中にはさまざまなタンパク質が存在していますが、血清アルブミンはそのうちの実に約50~65%を占めています。血清アルブミンは、血液の浸透圧を調整する役割を担っていますが、それは他の血清タンパク質と比べて分子量が多いためです。また、血漿に存在する脂肪酸やビリルビン、無機イオン、酸性薬物などの外来物質を吸着する働きもあります。高齢者の栄養障害は、身体の予備力を低下させるだけでなく、病気にかかりやすく、一度病気になってしまうと回復を遅らせることにもつながるため、体重測定と併せて血清アルブミンも定期的に測定していくことが重要とされています。

血清アルブミンの値により考えられる病気

肝臓で合成されるタンパク質である血清アルブミン(Alb)の基準値 (正常値)は、3.8~5.3g/dL(BCG法)。血清アルブミンの数値は栄養状態を示す重要な指標であり、その低下や増加は、さまざまな病気を疑う上での判断基準となります。まずは血清アルブミンの数値が低下した場合です。低下時には以下の病気が疑われます。肝障害、慢性炎症性による産生の低下。次に体外(タンパク尿、下痢、重症の火傷)への漏出。また、代謝亢進(甲状腺機能亢進症、慢性の炎症性の病気)や栄養不良(低栄養、消化吸収障害)などです。 さらには、血液希釈でもアルブミン濃度は軽度に低下(浸透圧低下)します。

年齢や測定時の体位により変動

血清アルブミンは生まれてから1年後には成人と同じ値に達します。その後、30歳までは一定値を保ちますが、30歳を越えてからは加齢とともに数値が低下していきます。これは男女とも共通した傾向です。例えば、20~30歳代と血清アルブミンの値を比較すると、50~60歳代では平均0.3g/dL、70歳以上の高齢者では0.4g/dL低い値となっており、これは老化による肝臓の機能低下が主な要因として考えられています。
以上のように、年齢により数値の変動がみられる血清アルブミンですが、採血する時の体位によっても影響を受ける(数値が変動する)とされています。臥位を基準として、座位では平均5%高くなり、立位では平均13%高い値を示します。このことを理由に、入院患者の場合には臥位採血するため、外来での採血時と比較して低値となるのです。この場合、特に高齢者の採血時には注意が必要となります。立位、運動によって高くなるため、早朝に測定した場合と夕方に測定した場合とで数値が変動します(夕方に高値を示します)。つまり、経過を追って厳密な値の変化を記録していく場合には、早朝の空腹時に採血します。

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