か行基礎代謝量(きそたいしゃりょう)
基礎代謝量とは
基礎代謝量とは、生体が生命維持活動をするために最低限必要なエネルギーの量です。具体的には、安静状態における呼吸や血液の循環、体内の生合成と分解、体温維持に要するエネルギーの量のことを指します。
基礎代謝量は年齢や性別ごとに「基礎代謝基準値×体重」で算出することができます(kcal/日)。当然ですが、ここで算出される値には個人差があります。一般的に基礎代謝量が最大となるピークは10代で、その後は加齢とともに低下していくといわれています。
また、基礎代謝におけるエネルギーの多くは筋肉で消費されます。そのため、筋肉の量が多くなるにしたがって基礎代謝量は高くなります。言いかえれば、体を動かす習慣やスポーツに取り組んで筋肉を維持していくことは、基礎代謝を維持することにもつながることになり、脂肪が付きにくい体質を作ることになるといえます。
成人に必要な基礎代謝量
一般的に成人に必要な熱量といわれているのは、1日に平均で1800~2200kcalとされます。この値は、安静かつ空腹の状態で計測した基礎代謝量に特異な動的作用の分を追加し、その上で日頃の生活で行うさまざまな動作に必要とされる熱量を追加したものになります。
ただし、私たちが生きていくために必要とされる1日の熱量は、性別や年齢、体重、労働量、健康状態など、もろもろの要因によって異なるため、個々によって多少の違いがあります。
また、食事をすると食べ物は消化されますが、その消化活動のために各種の臓器が働くようになります。そのため、食事をするだけでも必然的に基礎代謝量よりも多くの熱量が必要とされます。
基礎代謝量の計算方法
基礎代謝は年齢や性別で多少の違いがあります。以下は、厚生労働省が発表している計算式です。
●15~17歳の男性「27.0×体重(kg)」女性「25.3×体重(kg)」
●18~29歳の男性「24.0×体重(kg)」女性「23.6×体重(kg)」
●30~49歳の男性「22.3×体重(kg)」女性「21.7×体重(kg)」
ちなみに、基礎代謝量の平均は以下のようになっています。
●15~17歳の男性「1610kcal」女性「1300kcal」
●18~29歳の男性「1550kcal」女性「1210kcal」
●30~49歳の男性「1500kcal」女性は「1170kcal」
当然ですが、年齢や性別、また身長や体重によって、基礎代謝は個々で違ってきます。そして、それに伴って基礎代謝量は異なってきます。そのため、この数値はあくまでも1つの目安として考えて参考程度に考えるようにしましょう。