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さ行スクリーニング(すくりーにんぐ)

特定の疾患を臨床検査で同定する

薬剤師が業務上かかわる「スクリーニング」はいくつかありますが、最も身近なものが「ある患者が特定の疾患にかかっているかどうかを臨床検査によって同定すること」でしょう。

スクリーニングではある疾患について陽性か陰性か、臨床検査によって判定します。ですが臨床検査は決して完璧なものではありません。そのため有疾患者を「陰性」として、無疾患者を「陽性」として判定してしまうこともあります。こうした判定誤差が大きいと、必要な治療を施すタイミングが遅れたり、あるいは必要のない治療を誘発したりと、患者さんにとって大きな不利益となります。

そのため臨床検査でのスクリーニングでは「疾患がある場合、それをできるだけ敏感に検出できること(=感度が高い)」と、「疾患がない場合、それをできるだけ確実に陰性と判定できること(=特異度が高い)」ことで、正確性を高めることができます。

逆にいえば、スクリーニングを実施するときには過去のデータや文献にあたり、感度や特異度を確認したうえで、その検査方法がどれほどの正確性を備えているかを確認しておくことが重要です。

弊害も生じうるスクリーニング

スクリーニングは疾病の早期発見と適切な治療機会の提供という点で有用です。ですが場合によっては、スクリーニングの結果が患者さんの不利益になりうる、ということもあります。

例えば「無疾なのに、陽性反応があった(偽陽性)」という場合には、受ける必要のない治療を誘発する可能性がありますし、また患者さん自身に「自分は病気なのだ」という意識を植え付けることにもなります。

また、ある種の疾患では、スクリーニングによる早期発見・早期治療が、患者さんのQOLの改善やその後の生存率に影響を与えていない、と考えられるケースもあります。この場合にも、前述のような不利益を患者さんに与えてしまうことにつながります。

薬剤師がかかわる「スクリーニング」

「スクリーニング」の他の用法としては、製薬会社で行われる、新薬開発のための「化合物探し」があります。おびただしい数の化合物の中から、特定の機能を持つものを探し出し、それをベースに新薬の開発につなげる、というものです。これは非常に地味で、また息の長い作業ではありますが、こうした地道な努力があってこそ、注目を集める新薬の創造が成り立っています。

もう一つ、厚労省が定期的に行う医薬品の「再審査」「再評価」も、スクリーニングと呼ばれます。登場時は優れたものとされた医薬品でも、より優れた他の新薬の登場によって、有効とはいえなくなる医薬品が出てきます。また数年にわたって使用される間に、副作用などの事例も報告されてきます。そのため厚労省では、すべての医療用医薬品について、その有効性と安全性を繰り返し見直す「新再評価制度」を設けています。

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