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た行投薬(とうやく)

患者さんに薬を与えること

投薬とは、字義通りに解釈すると患者さんに薬を手渡すことです。「なぜ『投』の字を使うのか? 失礼ではないのか?」と考える人もあるようですが、「投」には「与える」という意味がありますから、特に失礼に当たるということはありません。

投薬という行為は、薬剤師が医師による処方箋を受け取って薬をピッキングし、あるいは調整し、患者さんに手渡すまでの一連の行為を指す「調剤」という作業に含まれると解釈されています。ですが法の上では、「調剤」の具体的な内容を規定した条文がありません。そのため、患者さんに薬を手渡すだけであれば薬剤師資格がなくても可能、という解釈も生まれます。したがって、たとえば在宅医療を受けている患者さんの自宅に調整した薬を届ける、という行為は、資格を持った薬剤師が行わなくても良い、ということになります。実際に、薬剤師の監督下で無資格者がピッキングや投薬を行っている薬局は多くあるといわれます。

薬を渡すだけでは終わらない投薬という業務

ですが現実には、投薬は「薬を手渡すだけ」の作業ではありません。その薬がどのようなものか、どんな効果があってどんな副作用があり得るのか、併用してはいけない薬はないか。このような情報を患者さんにきちんと伝える必要があります。また薬を飲んでいることで何らかの異状や体の不調が起こっていないか、確認することも重要です。ですから患者さんが長らく飲み慣れている薬であっても、こうした情報提供と情報収集は欠かすことができません。

さらに投薬の場面では、患者さんから薬についての質問を受けることもあります。「最近、別の病院でこんな薬をもらっているのだが、その薬と同時に飲んで大丈夫だろうか」このような質問に対しても、正確に答えなくてはなりません。こうなると、無資格者が行って良い仕事とはいえないのは明らかでしょう。

「テクニシャン」は日本に導入できるのか

欧米では医薬分業が日本以上に進んでおり、さらに細分化されています。調剤業務に関しては「テクニシャン」という業種があり、薬剤師に代わって調剤業務を行うことができます。

テクニシャンが対応可能な業務内容はとても広く、日本の薬剤師業務のほぼすべてをカバーしているといっても過言ではありません。そのため日本でも、すでに深刻化している薬剤師不足という問題を解決するため、テクニシャン制度を採り入れようという意見が取りざたされています。

ですが日本における薬剤師の業務範囲は、欧米のそれと比較してかなり限定的なものであること、そのためテクニシャンの導入によって薬剤師の仕事が奪われかねないことなどから、慎重論が強く残っているようです。

「それなら、薬剤師の業務範囲を広げれば良いではないか」という意見もあるのですが、医師や看護師などの職域とも関わってくるため、まだまだ議論を重ねていく必要がある、というのが現状です。

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