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は行母子感染(ぼしかんせん)

母から子へと伝播する感染ルート

細菌やウイルスなどが母親から子どもへと感染していくルートが母子感染です。

妊娠中に母親の血液を介して胎児に感染していく「胎内感染」がよく知られていますが、その他にも分娩の際、胎児が産道を通過するときに感染する「産道感染」もあります。

生まれてくるまでの胎児は羊水の中で過ごしていますが、ここはいわば病院のクリーンルームのような無菌的な環境です。しかし、破水して(羊膜が破れて)お産が始まると、胎児は産道を通り、母胎の外へと出て行くことになります。ところがこの産道には多くの微生物がいて、赤ちゃんはこれら微生物による感染の危険にさらされます。ですから破水したら24時間以内にお産を終了するのが望ましいとされています。

そのほか、無事に生まれた赤ちゃんに授乳するとき、母乳を介して感染する「母乳感染」もあります。

母子感染する感染症とは

母子感染する感染症は多数あります。感染することで、将来、発症する危険が高まるものもあれば、先天性疾患のリスクを高めるものもあります。代表的なものをいくつか挙げてみましょう。

・B型/C型肝炎ウイルス

・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)

・風疹ウイルス

・クラミジア・トラコマチス

・梅毒トレポネーマ

・B群溶血性レンサ球菌(GBS)

いずれも、母子感染によって胎児あるいは赤ちゃんに感染すると、重篤な症状を引き起こしたり、キャリアとなって将来の発症リスクが高まったりしますから要注意です。

これら危険な微生物やウイルスがある一方で、母子感染してもほとんど発症せず、キャリアのままで終わるというものもあれば、感染してから発症するまでの潜伏期間が非常に長いために、感染しても発症する前に寿命を迎えるというものもあります。

母子感染を防ぐためには

母子感染を防ぐためには、妊娠中と授乳期の母親の健康管理が重要です。代表的な感染症については妊婦検診で検査を行っていますので、これを受診するのが第一でしょう。

もしも検査の結果、感染が判明したなら、赤ちゃんへの影響を避けるための治療や指導が行われます。こうした場合、妊産婦は精神的にも不安定になりがちですから、不安を与えないような指導と情報提供が必要でしょう。

また、トキソプラズマやリステリアなどは、妊娠中に母親が感染し、それが胎児に伝播すると、流産や死産の原因になることがあります。これらは生肉や生乳の飲食、また、ガーデニングなどで汚染された土に触れることによって感染するものです。

こういった知識は医師から伝えられるべきものではありますが、来院された患者さんにもしもこれらの傾向が見られたら、注意を促すことも必要かもしれません。

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