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ま行無菌室(むきんしつ)

異物を徹底的に排除したクリーンルーム

高度なフィルターを通した清浄な空気を常に循環させることで、微細な粒子や微生物など、空気中を浮遊している異物を排除して空気の清浄度が管理された区画のことです。医療分野では医薬品や医療機器の製造ラインの一部、病院の手術室、無菌病室などに使用されます。

また無菌調剤のために専用の無菌調剤室を設ける病院や調剤薬局があるほか、無菌調剤室の代用として簡易型のクリーンベンチ(無菌操作装置)が使われるケースもあります。

無菌室はその用途はもちろん、必要とされる空気の清浄度によって設備の仕様や設計が異なるため、設置にあたっては事前の検討を十分に行うことが肝要です。一方クリーンベンチの場合、多くの製品でアメリカの「209E基準」によるクラス100相当(1立方フィートの空間に0.5マイクロメートル以上の粒子が100個未満の清浄度。ISO5に相当)が標準となっています。

調剤業務における無菌室

調剤業務に関しては、無菌調剤が必要なものとして高カロリー輸液やオピオイド注射薬の調製があります。これらの業務はこれまで、無菌調剤室内で行うものとされてきました。そのため病院の薬剤部のほか大手の調剤薬局では、専用の無菌室を設け、無菌調剤を行っているところもあります。

ですが無菌室は設置にあたって大きなコストが必要になること、また機能を維持するために定期的な保守管理が必要になることから、一般の調剤薬局が設置するには負担が大きすぎるものでした。

一方で、部屋全体ではなく作業スペースだけを無菌状態に保つクリーンベンチでも無菌調剤が充分に可能なこと、またクリーンベンチは無菌室に比べて導入コストがとても安価であることなどから、平成24年度の調剤報酬改定において規制が緩和されました。その結果、専用の無菌室がなくても、クリーンベンチでの無菌調製が行えるようになったのです。

在宅医療への積極的な関わり

この改定は薬局の負担を大きく軽減するものであるとともに、薬剤師が在宅医療に積極的に関わっていくための足がかりになるものでした。

ターミナルケアを含めた在宅医療では、栄養補給や疼痛緩和のため、高カロリー輸液やオピオイド注射薬が使用されます。これらの薬剤を地域の薬局で調剤できれば、「かかりつけ薬局」としての調剤薬局の役割がいっそう大きくなりますし、薬剤師の活動範囲も広がっていきます。医療機関内におけるチーム医療と同様に、医師や看護師、介護士と連携しながらの地域医療を提供することができます。

超高齢化時代を迎えている日本の現状を見るとき、地域医療におけるこうした薬剤師の役割は大きく、さらに重要度を増していくと見ることができるでしょう。

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