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薬剤師に必要なコミュニケーション能力とは?5つのコツを紹介

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団塊の世代がすべて75歳以上の後期高齢者になる2025年を目前にして、今後の医療業界には在宅医療や看護体制を整えていく動向がみられます。その中で、薬剤師の活躍の場も広がることが予想され、これまで以上に、薬剤師にはコミュニケーションスキルが求められるようになっています。

しかし、薬剤師によっては「服薬指導時に接客するのが苦手」「職場の上司とうまく意思疎通が図れない」という人もいるでしょう。

そこで今回は、薬剤師にとってのコミュニケーション能力とは何か、患者様とのコミュニケーションに役立つコツ、医療従事者や職場仲間とのやりとりを円滑にするための方法などについて解説していきます。

1. 薬剤師にとってのコミュニケーション能力とは

薬剤師は不足している?現状と見込み

薬剤師に必要なコミュニケーション能力とはどのようなスキルを指すのでしょうか。以下3つの視点からみていくと、全体像が捉えられるようになります。

  • コミュニケーション能力が求められる背景
  • コミュニケーション能力の必要性
  • コミュニケーションをとるべき相手

1つずつ見ていきましょう。

1-1. コミュニケーション能力が求められる背景

薬剤師を取り巻く環境は、ここ10年あまりで大きな変容を遂げています。これまでは、効率的な薬局業務を行うために、薬剤師には薬剤の管理能力が求められていました。「患者様から処方箋を受け取り、迅速にピッキングを済ませ、正確な薬剤を提供する」という調剤中心のスキルが重視されていたのです。

しかし、全自動錠剤分包機の登場などといった現代の技術発達と、2020年の薬機法改正により服薬指導のフォローが義務化されたことを受けて、調剤よりも服薬に重点が置かれるようになりました。薬剤師の担う業務が、対物業務から対人業務へとシフトしているのです。

また、超高齢化社会を目前として、2016年には「かかりつけ薬剤師」制度が始まりました。薬剤師には、かかりつけ薬剤師として24時間体制で服薬の相談に乗ることや、チーム医療の一員として在宅医療の現場で患者様をサポートするためにも、高いコミュニケーションスキルが求められるようになったのです。

1-2. コミュニケーション能力の必要性

薬剤師にコミュニケーション能力が必要な理由は、薬剤師の持つ豊富な薬剤知識と技術を発揮するためです。薬剤の専門家として、医療や薬学の知識を深めるのも重要ですが、その知識を活用するには、患者様と信頼関係を築くことが大切です。患者様がどんな希望を持ち、抱える悩みは何なのかを察し、気持ちに寄り添った言葉のやりとりを心掛ける必要があるでしょう。

今後在宅医療の機会が増えてくれば、薬剤師には更なるコミュニケーションスキルが求められることが予想されます。仕事をする場が患者様の自宅となれば、患者様やその家族とのやりとりも変化するでしょう。相づちを打つことや会話の間の取り方といったノンバーバルコミュニケーションに、より重点をおく必要があるかもしれません。

また、医師・看護師をはじめとする多種多様な医療従事者と、業務を分担する機会も増えることが予想されます。チーム医療の一員として、医療従事者と信頼関係を築き、安心・安全な医療サービスを提供するためにもコミュニケーション能力が必要です。

1-3. コミュニケーションをとるべき相手

薬剤師が率先してコミュニケーションをとるべき相手は、患者様などのお客様です。特に、調剤薬局やドラッグストアでの仕事では、患者様の症状や服薬に関する不安・疑問を会話の中から読み取る力が求められます。また、処方する医薬品の説明の仕方によっては、患者様が服薬に恐怖心を抱いてしまうことも考えられます。患者様に処方箋の情報を正しく伝えるためにも、言葉の選び方や接し方に気を配る必要があるでしょう。

そして、調剤薬局や病院においては、医療従事者ともコミュニケーションをとりながら業務にあたります。特に、医師とのやりとりは重要です。経験豊富な薬剤師であっても、処方箋の意図を完璧に把握するのは困難で、処方医に疑義照会をするのはよくあることです。ここで医師への伝え方を間違うと、相談に応じてもらえないことも珍しくありません。

円滑な業務を行うためにも、関わりのある医療従事者や職場にいる関係者と人間関係を築くことが大切です。患者様に安全な医療が提供できるでしょう。

1-4. 薬剤師に必要な患者様とのコミュニケーションの5つのコツ

患者様とのコミュニケーションをとる際には、薬剤師=接客業と捉えることが重要です。患者様の立場に寄り添った服薬指導は、患者様の満足度にもつながります。具体的な接遇の手法として、以下の5つのコツを押さえましょう。

  • 傾聴を欠かさない
  • 質問して患者様の状況を聞き出す
  • 共感を言葉と態度で表す
  • 患者様にわかりやすい言葉を使う
  • 臨機応変に服薬指導の長さを調節する

それぞれについて詳しく解説します。

1-5. 傾聴を欠かさない

薬剤師が患者様とコミュニケーションをとるときは、傾聴力を鍛えることが重要です。服薬指導で患者様と接するときは、まず傾聴からはじめましょう。傾聴とは、相手の話をしっかり聴くことです。また、話をただ聴いているだけでなく、相づちやうなずきなど返し、聞いている態度を示しましょう。加えて、挨拶やお辞儀をするなどの基本的なマナーも忘れてはなりません。

一見、薬と関係ない話をする患者様もいるかもしれません。しかし、一方的に話を遮るようなことはせず、最後まで話を聞くように心掛けましょう。患者様が不安を抱く理由が、会話の中からみえてくる可能性もあります。患者様の困っている理由が不明瞭なまま服薬の説明をすると、問題の捉え方を間違えたり、不適切な助言をしたりしてしまいかねません。

患者様の話に親身になって耳を傾け、「この人は話を聞いてくれた」と感じてもらうことが大切です。傾聴を欠かさず相手との信頼関係を築くことで、服薬指導なども安心して聞いてくれるようになるでしょう。

1-6. 質問して患者様の状況を聞き出す

薬剤師が患者様の状況を理解するために、主体的な質問をしていく姿勢を持つことも大切です。薬剤師には、患者様から情報を聞き出す力も求められています。対話の中で患者様の発言に言葉を添え、質問を挟むなどの積極的傾聴を行い、生活背景や服薬状況などを窺い知るための会話を引き出せるように心掛けましょう。

たとえば患者様が「頭痛がする」といったら「いつ頃から頭痛がするのですか?」と返します。患者様の体験は本人に聞かなければわかりません。「患者様のことを詳しく教えてほしい」という姿勢で対話を続けることで、服薬に必要な情報が得られるでしょう。

このとき、薬剤師は患者様の発言に相づちを打ち、内容を整理するまでに留め、患者様が主体となる会話を促すのが理想的です。「頭痛の他に、めまいはありませんか。息切れはありますか」など、こちらが主導するような問いかけをすると、患者様からの自発的な発言が途切れてしまいます。「頭痛がしたのですね。そのあと、どうなったのですか」と、患者様の語りを促し、緊張やストレスを与えることなく話を引き出しましょう。

また、かかりつけ薬剤師として業務にあたる場合は、患者様との会話の中から必要な情報をピックアップして、処方医へと報告することも役割として求められます。今の患者様の残薬状況や体調の変化など、次回の処方につなげる情報を得るために、雑談力も身につけておきたいものです。

1-7. 共感を言葉と態度で表す

患者様とのコミュニケーションでは、共感を言葉と態度で確実に相手に伝えることが重要です。共感とは、相手の今の感情を自分の中に湧かせることです。患者様の話を聞いていることを伝えるために、アイコンタクトや頷きに加えて、「お辛いですね」「それは大変でしたね」など共感の言葉をかけましょう。

また、患者様の気持ちがあらわれている発言から、同じ言い回しを使って話をするというのも共感を示す方法の一つです。たとえば「この薬を飲むと眠くなると聞いたのですが」と患者様が発言したら「眠くなると聞いてご不安なのですね」と患者様の言葉を繰り返します。

薬剤師にとっては当たり前のことでも、患者様からしてみると初めての症状に悩まされ、知らない薬に対して不安を持っているというのはよくあることです。患者様の立場に立って対話を続け、生活習慣や症状を聞き出すことが大切です。共感を言葉や態度で示しながらコミュニケーションを図ることで、患者様の気持ちに寄り添った服薬指導が行えるでしょう。

1-8. 患者様にわかりやすい言葉を使う

患者様とコミュニケーションをするときには、患者様に伝わる言葉で話すこともポイントです。患者様の多くは、医療や薬学の専門知識がありません。耳慣れない言葉が一つあるだけでも、話が理解できなくなることもあります。専門用語などの難しい単語は避け、わかりやすく具体的な言葉に言い換える工夫が必要です。

そして、患者様にあわせて話し方を変えることも大切です。高齢の患者様には耳が遠くても聞き取れるよう、はっきり・ゆっくり話しかける必要があります。子どもの薬を処方するときには、保護者を安心させるような口調や話し方を心掛けましょう。

また、患者様の多くは、体調や病気に不安を抱えています。服薬指導は穏やかな口調・態度で行いましょう。たとえば、長身の男性薬剤師などは、患者様が萎縮しやすい傾向にあります。自身の見た目に威圧感があると感じる方は、声のトーンを高くして、丁寧で柔らかな対応を心掛けたいものです。

1-9. 臨機応変に服薬指導の長さを調節する

薬剤師として患者様とコミュニケーションをとるには、臨機応変に服薬指導の長さを調整するのもポイントです。患者様の中には高齢者も多く、早口で一方的な服薬指導をしてしまうと、伝えたいことが理解してもらえない恐れがあります。

また、服薬で悩みを抱えている患者様に簡潔すぎる説明をしてしまうと、薬や副作用などに対して不安な気持ちを持たせてしまいかねません。反対に、長時間待たされてイライラしている患者様に対しては、手短に済ませるなどの配慮も必要でしょう。しかしお客様がどんなに急いでいたとしても、薬剤師の立場上、何の説明もなく薬を渡すことはできません。服薬指導は、口頭以外の方法を使うこともできます。場面に応じて、メーカー作成の指導箋などを活用し、時間を短縮することも方法の一つです。

患者様の年齢・理解度・処方薬だけでなく、他の患者様の待ち状況などもふまえて、服薬指導の時間を柔軟に調整しましょう。

2. 薬剤師が身につけたい職場でのコミュニケーション能力

薬剤師が身につけたい職場でのコミュニケーション能力

薬剤師には医師をはじめとする医療従事者とのやりとりも求められます。円滑な業務をするには、薬局内や病院内での上司や先輩・同僚とのコミュニケーションも欠かせません。

ここでは、薬剤師が身につけたい職場でのコミュニケーション能力について、交流する相手を以下2つに大きく分けて詳しく解説します。

  • 医師との連携
  • 仕事仲間とのやりとり

それぞれ詳しく見ていきましょう。

2-1. 医師との連携

薬剤師は、医師との連携が欠かせません。高いコミュニケーション力を持つ必要があります。その一つが、処方箋の記載内容について疑問点や不明点を覚えた場合に、処方医に行う疑義照会です。

疑義照会する際は、言い回しや伝え方に気をつけましょう。仮に、処方箋に間違いがあった場合も、一方的な決め付けや指摘をしてはいけません。あくまでも「確認」や「相談」として問い合わせることで、医師に不快感を与えずに進めることができます。

また、医師は診察などの業務の途中で対応しています。要件は手短に済ませられるよう、メモに質問事項をまとめておき、仰ぐ指示を頭の中で整理しておくと、スムーズに話を進められます。このとき、医師からの質問や相談についても想定しておくと冷静な対応ができ、薬剤師として医師との信頼関係を築くことにもつながるでしょう。

チーム医療とは?薬剤師の役割・課題を開設!

チーム医療の考えの元、必要なのは医師だけではなく看護師・薬剤師・助産師・リハビリテーション関係職種・管理栄養士・臨床工学技士など、さまざまな医療スタッフが居ます。そのチーム医療の中で薬剤師はどんな役割を果たすべきなのか、ご紹介します。

2-2. 仕事仲間とのやりとり

調剤薬局やドラッグストアなどの薬局薬剤師、病院薬剤師、製薬会社の薬剤師と、どのような働き方をするとしても、上司や仕事仲間とのやりとりは欠かせません。

まず、上司への「報告・連絡・相談」を忘れないことは、社会人としての基本的なスキルです。また、業務を円滑に進めるために上司や先輩に指示を仰ぐ中で、相談したいことや不明な点がみえてくることもあるでしょう。新人のうちや転職したばかりは、些細なことでも積極的に相談して問題ありません。先輩や上司は言葉で伝えない限り、あなたが「何がわからないか」を理解していないものです。

相談したいときには、タイミングを計ることをおすすめします。相手の状況を考慮して、忙しい時間帯や休憩中は避けるのが望ましいでしょう。頃合いをみて「今、お時間いただけますか。教えてほしいことがあります」と具体的に要件を伝えてみてください。

相談することに苦手意識がある場合は、事前準備をしておくとスムーズです。管理薬剤師などは調剤業務に加えて、現場薬剤師の指導・監督など労務関係の業務もあり、時間に追われていることも珍しくありません。質問する内容や伝える要点を事前にまとめておくことで、短時間で的確な返答が得られやすくなるでしょう。

3. 薬剤師がコミュニケーション能力を身につける方法

薬剤師として働くうえでコミュニケーション能力のスキルアップを望む場合は、研修や講座を活用したり書籍を通じて学んだりする方法があるでしょう。

しかし、最も早道で高い学習効果が得られるのは、患者様と何度もコミュニケーションを図ったり職場で対話を重ねたりしながら、経験を積み重ねていくことかもしれません。患者様や職場でのやりとりを通じて、自己研鑽していく姿勢を忘れないことが重要だといえるでしょう。

また、もし自分の薬学や医療の知識・能力に自信がなくて相手と接することができないのであれば、薬剤師が備えるべき知識を学び直すという方法も一つです。学生時代の教材をもう一度見返すのもよいでしょう。また、復職のタイミングで知識のアップデートを図りたい場合は、薬剤師向けのeラーニングや専門雑誌も活用できます。

4. コミュニケーション能力は薬剤師にとって重要なスキル

コミュニケーション能力は薬剤師にとって重要なスキル

高齢化社会を目前とした現在、薬剤師にとってコミュニケーション能力は、今後さらに重要となるスキルです。特に患者様との間では、患者様の生活背景・服薬状況・残薬状況・体調の変化など、服薬に関する必要な情報を得るために、対話が欠かせません。また、安心・安全な医療を患者様に提供するためにも、医療従事者や職場のスタッフとの円滑な連携が求められます。コミュニケーションスキルは一朝一夕で身につけられるものではなく、日々の積み重ねの中で鍛えていくことが大切です。本記事を参考に、コミュニケーションスキルの向上を心掛けてみてはいかがでしょうか。

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アポプラス薬剤師編集部

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