薬剤師によくある後悔!仕事への不満や転職で失敗しないためのコツ
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勉強して国家資格を取得し働きはじめたとしても、薬剤師になったことを後悔している人は少なくありません。薬剤師はやりがいがある一方で、苦労する面も多い仕事です。
そこで今回は、薬剤師によくある仕事への不満や後悔を紹介し、失敗しないためのコツも解説します。薬剤師として働くうえで悩んでいる、転職で失敗したくないという人はぜひ参考にしてください。
目次
薬剤師によくある後悔!仕事への不満や転職で失敗しないためのコツ
- 1. 薬剤師によくある仕事への後悔6選
- 1-1. 想像していた業務内容と違った
- 1-2. 職場の人間関係に悩んでいる
- 1-3. 業務上のミスが怖い
- 1-4. 勉強し続けるのがつらい
- 1-5. 年収が上がらない
- 1-6. 過酷な労働環境がつらい
- 2. 転職して後悔した!薬剤師が転職で失敗する理由
- 2-1. 転職理由が曖昧だった
- 2-2. 転職先の下調べが不十分だった
- 2-3. 自分を過大評価している
- 2-4. 待遇だけを見て転職先を決めてしまう
1. 薬剤師によくある仕事への後悔6選
薬剤師によくある仕事の後悔や失敗ポイントといえば、さまざまなことが挙げられます。具体的には、次のような項目がよくある後悔だといえます。
- ・想像していた業務内容と違った
- ・職場の人間関係に悩んでいる
- ・業務上のミスが怖い
- ・勉強し続けるのがつらい
- ・年収が上がらない
- ・過酷な労働環境がつらい
このような後悔は、仕事を続けていくモチベーションにも関わります。一つひとつの後悔について詳細を見ていきましょう。
1-1. 想像していた業務内容と違った
薬剤師の仕事に限ったことではありませんが、想像していた業務内容と違ったと感じて後悔するケースは多いかもしれません。
たとえばドラッグストア薬剤師の場合、「思った以上に雑用が多い」「スーパーで働いているような感覚がある」と思うことも少なくありません。ドラッグストアでは薬剤師業務にあわせて品出しやレジ打ちなども行うことが多いため、薬剤師の仕事のなかでも、よりサービス業の色がある職場です。
そのため薬剤師の理想像とのギャップに悩んでしまうこともあるでしょう。もちろん調剤薬局や製薬会社、病院などに勤務する薬剤師も、「業務内容が想像と全然違った」と後悔するケースはあります。
たとえば落ち着いた病院でゆったり勤務することを想定していたなら、人手不足が著しく多忙な病院にギャップを感じてしまいます。その結果、薬剤師を辞めたい・転職したいと考えることも少なくありません。
1-2. 職場の人間関係に悩んでいる
薬剤師の仕事に就いた結果、職場の人間関係に悩み、後悔の念を抱く人もいます。特に調剤薬局やドラッグストア、病院の薬剤師の職場環境は、限られた人間関係の中で業務をすることも少なくありません。
- ・派閥があって気を遣う
- ・高圧的な態度をとる先輩がいる
- ・性格的に相性の悪い人と毎日同じシフトでつらい
このような人間関係の悩みを持つと、閉鎖的な職場ではうまくストレスを解消できないため、後悔につながりやすくなります。「もっと良い人間関係が築ける職場が良かった」と思うと、日々のモチベーションは低下するでしょう。
1-3. 業務上のミスが怖い
薬剤師は、人の命にかかわる重要な仕事のため、基本的にミスは許されない仕事といえます。万が一、調剤過誤などのミスが起これば、患者様の命を危険にさらしてしまいます。重大な責任問題に発展するため、ミスを恐れる気持ちから、後悔を抱く人も少なくありません。
「調剤ミスをしてから、仕事中は恐怖心ばかりが先行して、やりがいをまったく感じられない」などの心理状態になれば、モチベーションはなかなか上がりません。薬剤師の仕事は、小さなミスでも重大な問題に発展しうるのが不安につながるポイントです。責任感が強い人などは、より恐怖心を感じ後悔につながりやすい傾向があります。
1-4. 勉強し続けるのがつらい
薬剤師の仕事は、常日頃から勉強し続ける必要のある仕事です。お薬は新しいものが次々開発され、診療報酬も随時改定されていくためです。目まぐるしく変わる薬剤の状況についていくためには、日々の勉強が欠かせません。
そのため薬剤師の仕事は、人によっては「勉強量が多くてしんどい」と感じることがあります。勉強好きな人、より前向きに新しい薬学の常識を取り入れていける人には向いていますが、日々の業務にあわせて勉強もしなければならないのは大変なことです。「ずっと学生をやっているようでつらい」と感じれば、薬剤師を続けていくべきか悩むものです。
1-5. 年収が上がらない
薬剤師が後悔しやすいことの一つには、年収が上がらないことも挙げられるでしょう。「入職後に昇給しにくい」「いつまで経っても給料が変わらない」という状況では、働く意欲が低下してしまいます。
職場によっては、スムーズに人材を確保するために、初任給を高く設定していることがあります。そのような職場で働くと、勤続年数が長くある程度のキャリアがあるにもかかわらず、年収が上がっていかないということが起こりえるのです。
そして、昇給したくても上のポストが空かないという職場も少なくありません。年収がなかなか上がらない状況に後悔を感じ、「このまま薬剤師を続けて良いのか」と悩んでしまうこともあるでしょう。
1-6. 過酷な労働環境がつらい
労働環境が過酷なあまり、「薬剤師になんてなるものではなかった」といった後悔をする薬剤師もいます。特に人手不足の問題を抱えている職場は、残業や休日出勤が多かったり、一人薬剤師で負担が大きかったりすることがあります。
負担が大きければ、年収を考えて「割に合わない」と考えることも多いでしょうし、後悔の心理を抱くことはますます増えていくでしょう。
労働環境は、悪くなればなるほどさらに別の問題を生んでいきます。環境が悪いと人間関係のトラブルも起こりやすくなります。人間関係自体に問題はなくても、残業ばかりでワークライフバランスが悪ければ、精神的に負担を感じる要因になります。
そのため人手不足が著しい職場で働くときは、過酷な環境に悩まされないように注意が必要といえます。「こんな職場を選ぶべきではなかった」と後悔を抱き、転職を考える薬剤師もいます。
薬剤師が抱えるストレスについて、原因と職場での解決法、発散する方法を詳しく解説していきます。
2. 転職して後悔した!薬剤師が転職で失敗する理由
これまで解説した薬剤師の悩みから、軽はずみな転職をすると「こんなはずではなかった」とかえって後悔してしまう恐れがあります。薬剤師が転職に失敗する理由は、具体的には次のことが挙げられます。
- ・転職理由が曖昧だった
- ・転職先の下調べが不十分だった
- ・自分を過大評価している
- ・待遇だけを見て転職先を決めてしまう
それぞれの理由について、詳細をチェックしていきましょう。
2-1. 転職理由が曖昧だった
転職するときは、転職理由が曖昧なことで失敗するケースに注意しましょう。「とにかく転職したい」「今の職場を辞められるなら何でも良い」といった曖昧なビジョンで転職すると、自分が転職に対して求める条件も定められなくなってしまいます。
その結果、条件に妥協してしまい、あまり良いとはいえない条件の職場に転職してしまうことは珍しくありません。現職と似たような条件の職場に転職することになり、結果として同じ悩みを抱えて後悔するケースもよくあります。
また、「残業が嫌だったから」「周りが転職していたので影響された」などの理由で転職すると、採用担当者からの印象も悪くなります。「無責任な人」「すぐ仕事を辞める人」というイメージになり、内定獲得もしづらくなるため注意が必要です。
2-2. 転職先の下調べが不十分だった
薬剤師が転職に失敗する理由の一つには、転職先の下調べ不足も挙げられます。たとえば求人票やパンフレットの内容を鵜呑みにしてしまい、職場の実態について詳細を調べないまま転職してしまうことがあります。
求人票やパンフレットには間違ったことが書いてあるわけではありませんが、実際に見るのと、資料で見る情報には多かれ少なかれギャップがあるものです。「思っていたのと違う...」と感じれば、そのギャップから転職に後悔することもあるでしょう。「もっとよく調べてから転職すべきだった」と、転職してから失敗を実感するパターンです。
そのため下調べ不足による転職失敗を避けるには、情報収集を積極的に行い、転職先に納得感を持つことが重要です。
2-3. 自分を過大評価している
自分自身を過大評価するあまり、転職失敗のケースに陥ることも少なくありません。中途採用では多くの場合、即戦力としてのスキルが求められます。特に30代以降の転職は、ある程度のキャリア・知識があることが大前提となることがあります。
そのため自分自身のスキルを冷静に見極められないと、転職後に失敗につながってしまいます。「即戦力として期待され入職したものの、経験が足りていなかった」などの状況に陥る可能性があります。
転職先によって、取り扱いのある処方箋の種類は異なる場合があります。そのため、特に種類の異なる職場への転職は、十分に注意が必要です。自分を過大評価せず、冷静にこれまでのキャリアから転職しやすい職場を見つけることが重要です。
2-4. 待遇だけを見て転職先を決めてしまう
薬剤師の転職で失敗しやすいパターンには、待遇のみで転職先を決めてしまうというパターンもあります。待遇の良い職場は確かに魅力的ですが、自分に合う転職先なのかどうかはさまざまなポイントを見て総合的に判断する必要があります。
たとえば給料の水準が高い薬剤師の職場といえば、大手製薬会社のMRなどが挙げられます。しかしMRは高収入である分、ノルマなどもあり多忙を極めることも少なくありません。営業職であるため、薬剤師としての知識・スキル以外にも求められるスキルの幅が広いこともあります。
そのため、自分自身の希望条件は、事前に整理する必要があります。待遇の良い職場ではなく、自分の求める働きができる職場であるかを見極めましょう。
薬剤師を辞める理由や辞め時の見極め方・対処法を解説します。薬剤師を辞めて転職したい人は、ぜひ参考にしてください。
3. 後悔しない転職のために薬剤師が知っておくべき職場別のポイント
薬剤師の転職で後悔しないためには、転職のポイントを前もって理解しておくことが重要です。ここからは、以下の職場別に転職のポイントを紹介していきます。
- ・病院薬剤師
- ・企業(MR・研究職)
- ・調剤薬局
- ・ドラッグストア
転職して後悔しないためにも、それぞれの職場別のポイントを確認しておきましょう。
3-1. 病院薬剤師
病院薬剤師に転職する場合は、より専門的な薬剤師としての知識が求められることを理解しておきましょう。一般的な調剤薬局やドラッグストアと比べると、病院薬剤師は、難病の患者様と向き合うことも多いためです。そのため、知識・経験不足が否めない状態で転職すると、転職後に勉強することが多くなる可能性があります。
また、大きな総合病院は、たくさんの医師や看護師、その他の医療従事者スタッフと接する機会が多くなりやすいのが特徴です。人間関係が広範囲になることも多いため、調剤薬局など比較的小さなコミュニティのなかで仕事をしてきた人は、前職との違いを感じやすいことにも注意が必要です。
3-2. 企業(MR・研究職)
製薬会社のMRは、営業職であるためノルマや目標を意識しながら働く職場です。臨機応変な対応力やコミュニケーション能力も必要です。研究職に転職する場合は、研究者としての高い専門性が求められます。
部署によってはこれまでの専門分野とは異なる研究職に就く可能性もあります。もし興味関心の薄い分野の研究職でも、やりがいを持って研究に従事できるのか、理解したうえで転職を検討しましょう。
3-3. 調剤薬局
基本的に調剤薬局の従業員数は、多くても10人ほどで、数人程度と小規模の中で働く環境というケースも少なくありません。そのためアットホームな雰囲気が魅力ともいえますが、人間関係でトラブルがあったり合わない人がいたりすると、ストレスになりやすい職場といえます。比較的、少人数の中で働くことになる可能性があることを事前に理解しておきましょう。
3-4. ドラッグストア
ドラッグストアでは通常の薬剤師業務のほかに、発注や品出し、レジ打ち、清掃といった雑務があることも少なくありません。商品が入った重い段ボールを運ぶことも多く、基本的には立ち仕事のため、体力を使うこともあります。土日出勤もあり、残業がある職場もあるため、決まった勤務時間で働きたいという人は注意が必要です。
また、ドラッグストアによっては「一人薬剤師」になることもあります。一人薬剤師とは、勤務先のドラッグストアに自分一人しか薬剤師がいないケースです。事前に、どのような職場環境なのか、業務内容をよく確認したうえで転職することが重要となります。
4. 薬剤師が転職で後悔しないために確認するべきこと
これまで解説した通り、なりふり構わず転職してしまうと後悔してしまうことがあります。そのため、薬剤師が転職で後悔しないためには、以下のようなコツを実践する必要があります。
- ・転職理由を明確にして転職先の条件を決める
- ・転職先の条件をよく調べる
- ・転職する時期を見極める
- ・複数の媒体で求人を探す
- ・職場見学をする
それぞれのコツについて、詳しく見ていきましょう。
4-1. 転職理由を明確にして転職先の条件を決める
転職で後悔しないためには、まず、転職理由を明らかにしたうえで希望条件を絞り込みましょう。なぜ転職したいのか理由が曖昧な状態では、優先順位が決められません。
たとえば年収が上がらないことに不満を感じているなら、年収水準の高い職場や、キャリアパスが用意されている職場が候補になるでしょう。そのうえで求人票を確認し、その他の待遇や仕事内容、職場の雰囲気などから判断していきます。
ただし条件をピックアップしすぎると、かえって理想の転職先が見つからないことも少なくありません。そのため希望条件は、譲れない優先条件と妥協できる条件に分けてピックアップすると良いでしょう。
4-2. 転職先の条件をよく調べる
転職先の条件は、事前によく調べる必要があります。労働条件の転職後のミスマッチに悩み、後悔につながる可能性があります。最低限以下の点は確認すべきといえるでしょう。
- ・給与
- ・賞与
- ・昇給制度の内容や基準
- ・勤務時間
- ・勤務体制(シフト制か固定か)
- ・残業時間
- ・退職金制度
- ・休暇制度
- ・その他福利厚生の内容
たとえば「それなりに給料が高いから大丈夫だろう」と思って確認を怠ってしまうと、「給料は高いけれど、退職金が全然もらえない職場だった」などの失敗につながる可能性があります。自分自身で調べてもわからないときは、面接で聞くのが望ましいでしょう。転職エージェントなどを利用する場合は、担当者を通じて聞くのもおすすめです。
4-3. 転職する時期を見極める
転職に失敗しないためには、転職する時期を見極めることも重要です。薬剤師の転職は、タイミングによって転職しやすさ・しにくさが人によって異なる可能性があるためです。
具体的には、薬剤師は1月~3月、もしくは7月が転職しやすいと言われています。1月~3月は、企業が中途採用の求人を出すことの多い時期です。たとえば3月付近なら新卒の入社時期と被るため、まとめて研修を実施したいという採用側の意図があることも少なくありません。
また1月・7月は退職者が多いという理由から、転職に適している時期ともいえます。1月・7月はボーナス支給後のタイミングのため、ボーナスを受け取ってから退職する人がいるためです。このように転職しやすいタイミングを狙って転職活動をすれば、求人が多くなるからこそ、より自分自身に合った転職先を見つけやすいでしょう。
4-4. 複数の媒体で求人を探す
理想の転職求人を探すためには、複数の媒体をチェックすることも重要です。たとえば一つの転職サイトで転職求人を探すのみでは、情報が限られる場合があります。職場によっては特定の媒体にしか求人を掲載しないこともあるため、複数の媒体を活用しましょう。
転職求人を探せる場所・手段には、たとえば次のような選択肢があります。
- ・転職サイト(転職エージェント)
- ・その他一般的な求人サイト
- ・ハローワーク
- ・企業の公式サイト
- ・友人知人の紹介
管理できなくなるほど網羅する必要はありませんが、より手間をかけて探すことが転職失敗を避けるポイントです。
4-5. 職場見学をする
転職失敗を避けるためには、職場見学も欠かせません。職場見学で実際に転職先の雰囲気を見ると、求人票ではわからないリアルな情報がわかる可能性があります。
なお、職場見学に行くときは「時間帯」に注意が必要です。自分自身が働く時間帯とは異なる時間帯に職場見学に行くと、現場の雰囲気にあとでギャップを感じる可能性があるためです。働く時間帯での職場見学なら、実際に一緒に働く人の顔もわかります。忙しさなどの状況も把握しやすいため、職場見学のときは、自分自身が働く時間帯を希望することをおすすめします。
5. 後悔しないように薬剤師向けの転職支援サイトを活用しよう
薬剤師の転職で後悔しないためには、事前に薬剤師が仕事で後悔しやすいこと、転職失敗の事例などをよく理解する必要があります。転職に失敗すると、再び転職を考えなければならなかったり、ストレスや悩みが結局解決しなかったりするためです。
後悔しないためには、薬剤師向けに特化した転職支援サイト「アポプラス薬剤師」の活用をおすすめします。転職サイトを活用すれば、キャリアアドバイザーのサポートを受けられるため、よりスムーズに自分に合った転職先を見つけられるはずです。事前に薬剤師の転職のコツをチェックし、後悔しない転職を実践していきましょう。
アポプラス薬剤師編集部
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