薬剤師夫婦の結婚生活の実態は?世帯年収やメリット・デメリット
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出会いの場が少ないと言われる薬剤師は、薬剤師同士で結婚するケースが比較的多いようです。大学からの付き合いであったり、病院や薬局などの職場で出会ったりと、出会いの場所はさまざまです。周りにも、夫婦ともに薬剤師だという人がいるのではないでしょうか。
一方で、「薬剤師夫婦の結婚生活は実際どうだろう?」「世帯収入はいくらになる?」「薬剤師同士で結婚するメリットは?」などの疑問を持つ方もいるかもしれません。
そこで本記事では、薬剤師夫婦の世帯年収、メリット・デメリット、薬剤師夫婦の共働きについて詳しく解説します。結婚を考えている薬剤師カップルの方は、ぜひご一読ください。
目次
薬剤師夫婦の結婚生活の実態は?世帯年収やメリット・デメリット
1. 薬剤師夫婦の世帯年収は?
薬剤師夫婦は、パワーカップルと言われることがありますが実際はどうなのでしょうか。薬剤師と一口に言っても正社員かパート(非正規雇用)かで年収は異なります。ここでは以下の2つのケースに分けて、薬剤師夫婦の想定世帯年収を解説します。
- ・正社員×正社員
- ・正社員×パート
それぞれのケースを、詳しく見ていきましょう。
1-1. 正社員×正社員
厚生労働省の2021年の調査によると、薬剤師の正社員の平均年収は約565万円です。そのため、夫婦ともに正社員の薬剤師として働いた場合、世帯収入は約1,130万円になる可能性があります。
厚生労働省の調査による2021年の平均世帯年収は564万ですから、薬剤師の正社員夫婦の世帯収入は平均を大幅に上回ることがわかります。なお、世帯収入が1,000万円を超える世帯は全体の10%で、割合では10世帯のうち1つしか存在しません。
ただし20代で年収500万円を超える薬剤師は少なく、役職の有無にもよるため一概には言えません。しかし薬剤師夫婦が共に正社員だった場合、世帯収入が高く生活にゆとりが持てる見込みがあるでしょう。
薬剤師の平均年収について、男女別、都道府県別、業種別などに分けて詳しく解説します。薬剤師が年収を上げるための方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
1-2. 正社員×パート
次に、正社員とパートだった場合の世帯年収を見てみましょう。薬剤師のパートの平均時給は約2,200円で、月収は勤務日数によって異なります。代表的な以下3つのパターンに分けて、世帯年収を見ていきましょう。
- 勤務パターン
- パート社員の年収
- 正社員×パートの世帯年収
- 1日8時間×週5日
- 約422万円
- 約987万円
- 1日8時間×週3日
- 約253万円
- 約818万円
- 1日5時間×週3日
- 約158万円
- 約723万円
※薬剤師の平均時給2,200円、年収は月収の12か月分で算出
※正社員の給料は2021年の薬剤師の給与平均565万円で算出
どちらか一方がパート勤務だった場合、薬剤師夫婦の世帯年収は約723万円~約987万円です。パート勤務でも薬剤師は時給が高いため、世帯年収は平均より上回ることがわかります。
薬剤師の時給相場を職場別に解説していきます。また、扶養や時給で働くメリット・デメリット、給料を上げる方法も紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
2. 薬剤師夫婦のメリット
薬剤師は国家資格を有する職業ということもあり、薬剤師夫婦には多くのメリットがあると考えられます。具体的には、以下の4つがあるでしょう。
- ・生活基盤が安定する
- ・産休・育休が取りやすい
- ・価値観が似ている
- ・仕事の悩みを相談できる
ここでは、それぞれについて詳しく見ていきます。
2-1. 生活基盤が安定する
薬剤師夫婦のメリットの1つ目は、生活基盤が安定することです。薬剤師は、医療系職種のため景気に左右されにくい職業です。また、国家資格である薬剤師の資格は一度取得してしまえば、基本的に無効になることはありません。
加えて、何らかの理由で職場を退職したとしても、薬剤師は求人数が多いため、転職活動をしやすいのも特徴です。そのため、夫婦ともに薬剤師であれば、生活基盤が安定する可能性が高いと言えます。
2-2. 産休・育休が取りやすい
薬剤師夫婦のメリットの2つ目は、産休・育休が取りやすいことです。薬剤師の就職先として多い大手調剤薬局やドラッグストア、製薬会社などは産休や育休を取得しやすい傾向があります。また、大規模な病院に勤めている病院薬剤師も、産休・育休を取れるケースが多いでしょう。
また職場にもよりますが、待機児童問題などの社会的背景を受けて育休を延長できる企業もあります。そして、薬剤師の場合は妊娠を機に退職したとしても、次の職場を見つけるのは比較的難しくありません。薬剤師の資格があるため、自分が希望する時間にパートタイムで働くことも可能です。
そのためパートナーの転勤により引っ越しせざるを得なくなったとしても、無理なく転居先で就職先を見つけられる可能性が高いと言えます。どの地域でも就職先が見つかる利点は、産休や育休を取る上で重要なポイントになるはずです。
2-3. 価値観が似ている
薬剤師夫婦のメリットの3つ目は、価値観が似ていることです。夫婦という一生を共有する相手は、価値観が似ているとうまくいきやすいと言われます。
薬剤師を目指し薬学部への進学を決め、免許獲得のために勉強することは、決して簡単なことではありません。夫婦ともに薬剤師であれば、これまで薬剤師を目指す中で過ごした学生生活や、職業を選ぶことへの価値観は近い可能性があります。
もちろん、夫婦で意見が異なる場合もあることでしょう。しかし、根底にある思考や物事の考え方、相手の価値観に対する理解は、結婚生活を送る上でとても重要です。思考の土台に共通する要素があると、一緒に生活するのがスムーズにいく傾向にあるでしょう。
2-4. 仕事の悩みを相談できる
薬剤師夫婦のメリットの4つ目は、仕事の悩みを相談できることです。例えば、MRなどの仕事環境は夜遅くまで勤務や急な呼び出しがあり、緊急対応が求められることも珍しくありません。夫婦ともに薬剤師で仕事の難しさを理解しあっていれば、相手の状況が把握でき、思いやりの言葉をかけられることもあるでしょう。
もちろん、他業種であっても仕事の悩みを相談できる関係性が構築できる可能性はあります。しかし、薬剤師特有の人間関係や仕事の難易度、ミスが許されない業務でのプレッシャーの重さなどの感覚が共有できるのは、同業種だからこそのメリットです。
例えば「職場での患者さんとの接し方」や「薬剤師としての将来のキャリアパス」といった薬剤師ならではの悩みは、同じ経験を持つパートナーのほうが立場をより深く理解できるでしょう。そのため、お互いに具体的なアドバイスをし合える可能性は大きいと言えます。
薬剤師夫婦だからこそ、意見交換や仕事へのスタンスについて議論ができることもあるでしょう。相互理解できれば、互いに精神的な支えとなることが想像できます。
3. 薬剤師夫婦のデメリット
薬剤師同士で結婚することのデメリットはあるのでしょうか。薬剤師夫婦のデメリットとしては、以下の3つが考えられます。
- ・多忙によるすれ違いが起きる可能性がある
- ・お互いの風邪や感染症には気を遣う
- ・家事や育児が大変
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
3-1. 多忙によるすれ違いが起きる可能性がある
薬剤師夫婦のデメリットの1つ目は、職場によっては多忙の場合もあることです。例えば、ドラッグストア勤務の場合、休日勤務や深夜勤務があるのが一般的です。
製薬会社勤務などでは、残業の多い職場もあるでしょう。夫婦のもう一方が調剤薬局や病院勤務で土日が休みといったケースでは、休日が合わなくなる可能性もあります。
また、薬剤師の仕事は高度な専門知識が求められるため、土日の限られた時間を学習に費やす人もいます。薬剤師として働きながら、認定薬剤師や専門薬剤師の資格取得を目指しているケースもあるでしょう。
「休日はパートナーとゆっくり過ごしたい」と願う人にとっては、仕事に多くの時間を費やす薬剤師と結婚すると、不満を覚えることがあるかもしれません。
3-2. お互いの風邪や感染症には気を遣う
薬剤師夫婦のデメリットの2つ目は、お互いの風邪や感染症には気を遣うことがある点です。薬剤師の勤務先は病院・薬局・ドラッグストアなどのため、仕事中にマスクをしていてもインフルエンザなどの感染症にかかってしまう可能性があるでしょう。
また、体調を崩したときには、相手に感染しないよう注意する必要があります。薬剤師夫婦の場合、他の業種よりも体調管理に気を遣う必要があることを理解しておきましょう。
3-3. 家事や育児が大変
薬剤師夫婦のデメリットの3つ目は、家事や育児が大変になる点です。二人とも働いている場合、子どもの発熱など予定外のことが起こると、どちらかが仕事を休むなどの調整をする必要があるでしょう。
多忙な職場に勤める薬剤師同士の場合は、特に仕事と家庭の両立の難しさを覚えるかもしれません。夫婦で家事を分担する、働き方を変える、家事サービスを利用するなどの工夫が必要になるでしょう。
4. 薬剤師夫婦が共働きを成功させるコツ
薬剤師のカップルが、結婚して共働きをするコツはあるのでしょうか。薬剤師夫婦が共働きを成功させるためのコツには、以下の3つがあります。
- ・役割分担を決めておく
- ・お互いに得意なことを担当する
- ・頑張りすぎない
それぞれについて、詳しく解説していきます。
4-1. 役割分担を決めておく
薬剤師夫婦が共働きを成功させるコツの1つ目は、役割分担を決めておくことです。仕事と家庭のバランスは、パートナーの協力なしには達成できません。
どちらか一方が家事・育児の大きな負担を背負う状況は、無理が生じて長続きしないリスクがあります。そのため、家庭内での役割分担を決め、続けやすい仕事と家庭のバランスを見つけていくことが大切です。
そこでおすすめするのは、日常のタスクをリスト化することです。掃除・洗濯・料理・育児など、さまざまな業務を細分化してリストアップし、それをもとに夫婦で話し合い、役割分担を決めてみてはいかがでしょうか。
4-2. お互いに得意なことを担当する
薬剤師夫婦が共働きを成功させるコツの2つ目は、お互いに得意なことを担当することです。例えば、力仕事が得意な夫・妻は朝のゴミ出しや重い買い物、料理が得意な夫・妻は週末の食事の準備と後片付けを担当します。
そして、屋外に行くのが好きな夫・妻には、子どもとの公園遊びや習い事の送り迎えなどを任せるのがいいかもしれません。家事や育児のタスクは、それぞれの得意分野を活かすように分担すると効率的です。
4-3. 頑張りすぎない
薬剤師夫婦が共働きを成功させるコツの3つ目は、頑張りすぎないことです。仕事・家事・育児にまつわるタスクは広範囲に渡り、すべて完璧にやりたいと思う人もいるかもしれません。しかし、仕事と家事・育児の両立は意気込みすぎないことがポイントです。
仕事が忙しい時期には無意識のうちに相手に任せてしまうこともあるかもしれませんが、家事も育児も、一緒に楽しみながら夫婦で行うことをおすすめします。
育児は大変な時間が長続きするかもしれませんが、子育ては必ず終わりを迎えます。共に家事・育児を楽しめる夫婦関係を維持することで、子どもが自立した後も良好な関係性を維持できるでしょう。
5. 薬剤師夫婦が仕事と家庭を両立するためには転職を視野に入れるのもおすすめ
薬剤師同士で結婚すると、生活基盤が安定する、仕事の悩みを相談できるなどのメリットがあります。一方で、夫婦ともに多忙ですれ違いが起こることや、家庭と仕事の両立が難しくなるなどのデメリットもあります。
薬剤師夫婦で共働きをしていくには、自分がどのようなキャリアを進めばよいのか迷っている人も多いでしょう。そんなときは転職支援の専門家である「アポプラス薬剤師」に相談してみませんか。
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アポプラス薬剤師編集部
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