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零売薬局とは?役割や販売する医薬品の条件、働く魅力・注意点

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「​零売薬局​」をご存知ですか?​零売薬局​に​は、特定の条件下で​医療用​医薬品を販売​できる​など、一般的な調剤薬局​やドラッグストア​とは異なる特徴があります。医薬品を求める人々のニーズを背景に、新たな業態が立ち上がってきましたが、未知の部分が多く、情報を集めている人も多いでしょう。

​​本記事では、​​新しい業態に興味がある方に向けて、零売薬局の役割や販売できる医薬品の条件に加え、働く魅力​、​注意点​なども​詳しく解説​します。

1. 「零売薬局」とはどのような薬局?

「零売薬局」とはどのような薬局?

「零売薬局」とは、医療機関での処方箋がなくても、少量の単位で医療用医薬品を購入できる薬局のことです。ここでは、零売薬局の基本について以下3点にわけて解説します。

  • 零売薬局とは
  • 零売薬局が扱う薬の種類
  • 零売薬局が注目されるようになった背景

1-1. 零売薬局とは

零売薬局とは、処方箋を持たない患者さまに対して医療用医薬品を販売できる薬局のことを指します。

通常、医療用医薬品を販売するには処方箋が必要です。しかし、零売薬局では薬剤師がおくすり手帳などで過去の処方を確認し、 「医師による処方箋がなくても問題ない」と判断した場合に限り、必要最低限の医薬品を販売できます。

零売薬局は夜間で病院の受診が難しく、OTC(一般用医薬品)では対応ができない場合などに必要な薬を提供する役割を担います。原則"やむを得ない場合"の応急措置であることを覚えておきましょう。

<POINT>調剤薬局やドラッグストアとの違い

・調剤薬局
調剤薬局は処方箋に基づく薬を調剤して提供する一方、零売薬局は処方箋なしで医薬品を購入できるという違いがあります。

・ドラッグストア
ドラッグストアは日用品など幅広い商品を取り扱い、OTC(一般用医薬品)が中心というのに対し、零売薬局は医薬品の販売に特化しているという点が異なります。

1-2. 零売薬局が扱う薬の種類

処方箋なしで薬を購入できる零売薬局では、販売できる医薬品に制限があります

医薬品には、薬局で調剤される「医療用医薬品」と薬局やドラッグストアなどで購入できる「OTC(一般用医薬品)および要指導医薬品」があります。

零売薬局では、以下の図のように「OTC(一般用医薬品)」や「要指導医薬品」、医療用医薬品のうち「処方箋医薬品以外の医療用医薬品」などを取り扱えます。

零売薬局取り扱える商品について

※参考: 処方箋医薬品以外の医療用医薬品の販売について|厚生労働省

零売薬局があることで、処方箋がない状況でも市販薬以外の薬の選択肢が増え、より適した薬を選びやすくなる のです。

1-3. 零売薬局が注目されるようになった背景

ここからは、零売薬局が注目されるようになった背景を紹介します。

まず、2017年に開始されたセルフメディケーション税制が大きな影響の1つです。この制度は、 一定の条件を満たすOTC(一般用医薬品)の購入費用が、所得税控除の対象になる というものです。

セルフメディケーションとは、軽度な身体の不調を自分で手当てすることを指します。つまり、ドラッグストアなどを利用して病院に行かずに自分でケアをすれば、節税につながるという制度なのです。

また、処方箋が必要な医薬品とOTC(一般用医薬品)の中間的な選択肢を求めるニーズが高まったというのも背景の1つです。 新型コロナウイルス感染症の拡大により、病院に行きたくても行けないという方が増えたことが要因 とされています。

零売薬局は、セルフメディケーション税制や新型コロナウイルス感染症によるニーズの変化から、必要な医薬品を入手できる場所として注目が集まりました。

2. 零売薬局のメリット・デメリット

零売薬局のメリット・デメリット

零売薬局のメリット・デメリットについて、購入者側、販売者側ごとに詳しく見ていきましょう。

2-1. 購入者側

まずは購入者側のメリット・デメリットを説明します。

・メリット

  • 病院の受付時間外にも相談できる
  • 緊急時に専門家に最適な薬を選んでもらえる

購入者側の最大のメリットは、病院の受付が終了してしまいどうしても処方箋をもらえない場合に、零売薬局で相談できるという点です。 とくに、ドラッグストアや通販で販売されているOTC(一般用医薬品)に適切な薬がない場合などは、非常に頼りがいがあります。

また、緊急時に一人で薬を選ぶのは非常に不安でしょう。そんなとき、零売薬局で薬剤師に相談すれば、医療用医薬品、OTC(一般用医薬品)を問わず適した薬を選んでもらえます。自分だけの判断でOTC(一般用医薬品)を選ぶよりも、専門家に適切な薬を選択してもらえるのです。

・デメリット

  • 零売薬局の数が少なく地方で探すのが困難な場合がある
  • 医薬品副作用被害救済制度の対象外である

購入者側のデメリットは、零売薬局の数が少ないという点です。零売薬局はまだ全国的に普及しているわけではありません。 とくに都市部以外の地域で探すのは難しいでしょう。

また、医薬品副作用被害救済制度の対象外である点にも注意が必要です。薬局などで購入した医薬品は補償の対象ですが、零売薬局で購入した医薬品は物によっては対象ではありません。

2-2. 販売者側

次に販売者側のメリット・デメリットを説明します。

・メリット

  • 緊急性の高い患者さまのニーズに対応できる
  • 地域社会の健康維持に貢献できる

販売者側のメリットは、緊急性の高い患者さまのニーズに対応できるという点です。

医療機関を受診できない状況や、すぐに薬が必要なケースにおいて、処方箋なしで医薬品を提供できる零売薬局は、患者さまにとって大きな助けとなるでしょう。販売者としては、地域社会の健康維持に貢献できます。

・デメリット

  • 処方箋がない分、適切な薬を提供する責任も大きい
  • 利益が確保しづらい面もある

販売者側のデメリットは、 零売薬局は薬局側にとって決して気軽に薬を販売できる仕組みではないという点 です。

零売薬局では薬の副作用や服用方法、禁忌などに関する高度な知識が必要となります。処方箋がない分、問診による病気の判断や治療方針の立案を薬剤師がおこなう必要があるため、適切な薬を提供する責任も大きくなるでしょう。

また、 零売は利益を確保しづらい面があり、薬局経営にとって大きな負担にもなります。 零売薬局では、処方箋が必ずしも必要ではないことから、病院からの送客が期待できないのです。そのため、薬局自らが集客をおこなう必要があります。加えて、零売薬局で販売される薬の代金は、購入者の自己負担となります。通常の薬局と比較して価格が高くなることも多いため、売上が伸び悩むことも考えられます。

こういった理由から零売薬局の数はまだ少ないのが現状です。一方で、課題に対応するため、2020年に一般社団法人日本零売薬局協会が発足(2024年解散)され、零売を普及するためのガイドラインの策定、零売対応時の基本的な流れや推奨する価格設定のとりまとめなど、環境を整備する動きがありました。今後の動向にも注目です。

※参考: 「零売に関する基本知識/日本零売薬局協会の取り組み」|一般社団法人日本零売薬局協会

3. 零売薬局で働く魅力

零売薬局で働く魅力

零売薬局で働く魅力として、薬剤師の専門知識を発揮できることはもちろん、患者さまと密接にコミュニケーションを取れることもあげられます。それぞれ詳しく解説していきましょう。

3-1. 専門知識を患者さまのために使える

零売薬局で働く魅力の1つは、 薬剤師としての専門知識を活かし、患者さまに貢献できる点です。

零売薬局で働く薬剤師は自身の専門的知識を最大限に活用し、患者さま一人ひとりに合わせてサービスを提供します。

零売薬局での勤務は、実践的で達成感のある仕事と言えるでしょう。

3-2. 患者さまと密接にコミュニケーションを取れる

零売薬局は、調剤薬局などに比べて患者さまとの距離が近いです。服薬状況や健康状態などを確認し、適した薬を選ぶということは、 患者さまの健康に直接貢献できる実感ややりがいを得やすい と言えるでしょう。

3-3. 薬剤師としてのスキルを高められる

零売薬局は、処方箋のない状況で患者さまに適した薬を提供するため、薬剤師としての問題解決能力やコミュニケーションスキルを高めることができます。

薬剤師としてのスキルや能力を多角的に伸ばせるため、学ぶことの多い職場 と言えるでしょう。

4. 零売薬局で働く注意点

薬剤師が零売薬局で働くときの注意点は、 薬剤師自身の責任が重くなりやすいという点です

零売薬局では、患者さまからの問診や簡単な検査に基づいて医療用医薬品を販売することになるため、安全性への懸念は常に伴います。医師の診断を受けないことで、持病の悪化や病気の発見が遅れるリスクがあることも覚えておきましょう。

零売薬局で働く薬剤師は、患者さまへのカウンセリングや服薬指導をしっかりとおこなう必要があることはもちろん、常に最新の知識を持ち、慎重に対応する姿勢が求められます。必要に応じて医師への受診勧奨をおこなうことも大切です。

5. 零売薬局など転職のご相談なら「アポプラス薬剤師」へ

零売薬局など転職のご相談なら「アポプラス薬剤師」へ

零売薬局は、処方箋なしで処方箋医薬品以外の医療用医薬品を販売する薬局です。主に薬に関する緊急事態に応える役割を担っています。

零売薬局は、薬剤師の専門的知識を最大限に活かして患者さまの助けになれる魅力的な職場です。しかし、その分薬剤師の責任は重く、慎重な対応が求められることも留意しておきましょう。

それでも、零売薬局という新しい業態に興味のある方や、新しいフィールドで患者さまの助けになりたいと考えている方は、まず専門の転職エージェントに相談するのがおすすめです。

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