薬剤師のリアルな一日|病院・薬局・ドラッグストア別のスケジュールと働き方を徹底解説
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薬学部生で将来の進路に迷っている方や、今の職場が合わないと感じている薬剤師の方へ、病院・調剤薬局・ドラッグストアの「リアルな1日」を具体的なスケジュールと共に紹介している記事です。薬剤師の一日のスケジュールは、病院や調剤薬局、ドラッグストアなど、職場ごとに大きく異なります。しかし、どの職場でも患者さんの健康と安全を守るという重要な責任を担っていることに変わりはありません。この記事では、薬剤師として働くことを検討している方に、実際の現場での一日の流れや仕事内容、そして薬剤師としての生活レベルややりがいを現役薬剤師の下田 篤男氏が詳しく解説します。
この記事からわかること
- 病院・調剤薬局・ドラッグストアなど職場別の薬剤師の一日のスケジュールと業務内容
- 薬剤師の平均的な給与や勤務時間などの生活レベルに関する情報
- 薬剤師という仕事のやりがいと、各職場で得られる専門的なスキル
目次
薬剤師のリアルな一日|病院・薬局・ドラッグストア別のスケジュールと働き方を徹底解説
- 2. 病院薬剤師の一日のスケジュール|カンファレンスから緊急調剤までのリアルを紹介
- 2-1. 病院薬剤師の朝の業務
- 2-2. 日中の主な業務
- 2-3. 終業時の業務と時間外対応
- 2-4. 病院薬剤師の実際のタイムテーブル、具体的時刻
- 2-5. 病院薬剤師の新卒、中堅、主任などキャリア別役割の違い
- 4. ドラッグストア薬剤師の一日|調剤と販売の両立で広がるキャリア
- 4-1. 開店準備と朝の業務
- 4-2. 日中の主な業務
- 4-3. 閉局作業
- 4-4. 調剤併設型とOTC専門型で業務がどう異なるかの比較
- 4-5. ドラッグストア薬剤師の実際のシフトパターン
- 5. 薬剤師の年収・労働時間・キャリアパスを徹底比較|職場別のリアルな違い
- 5-1. 薬剤師の給与・待遇・労働時間
- 5-2. キャリアアップのための資格・専門性
- 5-3. 薬剤師のワークライフバランス向上例
- 5-4. 薬剤師の年齢・家庭状況別のキャリアパス事例
1. 薬剤師の仕事内容と一日の流れ|職場の基本スケジュール
薬剤師は医療チームの重要な一員として、患者の薬物治療を支える専門職です。
1-1. 薬剤師の主な業務と役割
薬剤師の中心業務は処方箋調剤と服薬指導です。薬の発注・在庫管理も担当し、患者情報管理や医師・看護師との連携によるチーム医療も重要な役割です。
1-2. 薬剤師の一日の仕事の流れの基本パターン
一日は開局準備から始まり、調剤・服薬指導・投薬の業務サイクルを繰り返し、閉局時には記録整理を行います。経験を積むにつれ在庫管理や後輩指導など業務範囲が広がります。
朝は患者さんを安心して迎えられるよう、清潔な環境を整え、薬の在庫確認を手早く済ませます。処方箋を手に取り、患者さん一人ひとりの安全を守るため、薬の組み合わせや用量を慎重に確認します。医師への疑義紹介も薬剤師の重要な仕事です。
混み合う昼時には素早く正確な調剤が求められる緊張感がありますが、「この薬で症状が楽になるはず」という思いを込めて丁寧に説明します。
患者さんが「ありがとう」と笑顔で帰られる姿が、忙しい中での大きなやりがいとなっています。日々の業務は単なる作業ではなく、地域医療を支える重要な責任と誇りを感じる瞬間の連続なのです。
2. 病院薬剤師の一日のスケジュール|カンファレンスから緊急調剤までのリアルを紹介
病院薬剤師の具体的な一日の流れを知ることで、就職・転職を検討している方は実際の働き方をイメージでき、現役薬剤師の方も他施設との業務比較ができます。特に新卒の方にとっては、学生時代には見えなかった業務の全体像を把握する手助けとなるでしょう。ここでは、一般的な総合病院の薬剤部での勤務スケジュールについて解説します。
2-1. 病院薬剤師の朝の業務
朝は朝礼・申し送りから始まり、入院患者の配薬カート準備と病棟への配送、外来調剤の準備を行います。
2-2. 日中の主な業務
日中の主な業務は、外来調剤・服薬指導に加え、病棟でのカンファレンス参加や薬剤管理指導、高リスク薬の無菌調製です。
2-3. 終業時の業務と時間外対応
終業時の業務は、調剤記録整理や在庫管理・発注などです。当直では緊急調剤や問い合わせに対応します。
2-4. 病院薬剤師の実際のタイムテーブル、具体的時刻
【病院薬剤師の一日のタイムライン】
| 8:30~9:00 | 朝礼、申し送り(夜勤からの情報共有/当日の担当病棟確認) |
| 9:00~12:00 | 入院患者さん用の薬の調剤や入院患者さんへの服薬指導 |
| 13:00~17:00 | 医薬品管理(医薬品や医療材料の在庫管理) カンファレンス参加 |
| 17:30~18:00 | 夜勤担当医療従事者への申し送り |
8:30から朝礼、9:00~12:00は調剤・病棟業務、13:00~17:00は医薬品管理やカンファレンス参加が中心です。夜間は緊急調剤も担当します。タイムラインを見れば、患者さんと直接関わる時間と薬剤部内での業務がバランス良く組み合わされていることがわかります。
2-5. 病院薬剤師の新卒、中堅、主任などキャリア別役割の違い
新卒は基本業務中心、中堅は専門業務と後輩指導、主任以上は部門管理や教育プログラム運営を担います。
3. 調剤薬局薬剤師の一日|地域医療を支える現場の働き方
調剤薬局薬剤師の日常業務を知ることで、これから薬剤師を目指す方や転職を考えている方は、自分の希望するライフスタイルに合った働き方ができるかを具体的に判断できます。「薬局って病院と比べてどう違うの?」「子育てしながらでも働ける?」という疑問にも答えられる内容となっています。ここでは、調剤薬局での勤務スケジュールについて解説します。
3-1. 開局準備と朝の業務
開局前にレセコン起動と機器点検を行い、納品医薬品の検品・棚入れと処方箋受付準備を済ませます。
3-2. 日中の主な業務
日中の主な業務は、処方箋の受付、調剤、監査、服薬指導、健康相談への対応などです。また、在宅訪問や医療機関との連携も重要です。
3-3. 閉局作業と夜間対応
レセプト業務とデータ整理、医薬品補充・発注を行います。地域支援体制加算薬局では夜間緊急対応も担当します。
3-4. 薬局薬剤師の属性別実例紹介
子育て中は9~15時の時短勤務、ブランク明けは残業なしの短時間勤務から始めます。
「育児との両立ができるか不安だったけど、周囲のサポートもあって意外とできている」
「ブランクがあっても本当にやっていけるのか不安......と思っていましたが、少しずつ慣れていけば大丈夫でした」
という経験者の声は、同じ悩みを持つ方の勇気になります。
管理薬剤師は追加業務で1時間程度の残業が発生することもあります。
4. ドラッグストア薬剤師の一日|調剤と販売の両立で広がるキャリア
ドラッグストアの薬剤師業務について知ることで、病院や調剤薬局とは異なる働き方の選択肢を具体的にイメージできます。処方箋調剤と一般用医薬品販売の両方に携われるため、幅広い薬の知識を活かしたいという方や、小売業の要素も取り入れたキャリア構築を考えている方にとって貴重な情報となるでしょう。また、就職・転職を検討している方にとっては、シフト体制や業務内容を事前に把握することで、自分のライフスタイルに合った職場選びの判断材料となります。ここでは、ドラッグストアでの勤務スケジュールについて解説します。
4-1. 開店準備と朝の業務
薬局カウンター準備と調剤室清掃、OTC医薬品の棚卸し・品出しを行い、他部署スタッフとの打ち合わせを実施します。
4-2. 日中の主な業務
日中の主な業務は、処方箋調剤・服薬指導に加え、OTC医薬品の販売・相談対応などです。ほかにも、店舗運営業務への参画が求められることもあります。
4-3. 閉局作業
閉局後は、処方箋整理と報酬請求準備、在庫管理・発注業務、翌日準備と薬局内清掃などを行います。
4-4. 調剤併設型とOTC専門型で業務がどう異なるかの比較
調剤併設型は処方箋中心で医療職的な要素が強く、OTC専門型は一般用医薬品販売中心で小売業的な要素が強いといった特徴があります。
4-5. ドラッグストア薬剤師の実際のシフトパターン
一般薬剤師は早番・遅番のシフト制、管理薬剤師は基本日勤、エリアマネージャーは店舗巡回や本部会議で休日出勤もあります。

- 下田コメント
薬剤師の仕事には「正確さ」と「コミュニケーション力」が不可欠です。専門知識を活かせる環境を選び、日々の小さなやりがいを大切にすることが長く続ける秘訣です。
5. 薬剤師の年収・労働時間・キャリアパスを徹底比較|職場別のリアルな違い
薬剤師の年収などの待遇面や、キャリアプランニングについて解説します。 就職・転職の際に「どの職場が自分に合っているか」を客観的に判断する材料となり、長期的なキャリアプランニングにも役立ちます。特に、ライフステージの変化(結婚、出産、子育てなど)を見据えた働き方を考えている方にとって、貴重な情報源となるでしょう。
職種選択においては、自分の優先事項を明確にすることがポイントです。専門性を高めたいなら病院、ワークライフバランスを重視するなら調剤薬局、収入面を重視するならドラッグストアが選択肢になります。また、キャリアの初期段階では幅広い経験を積める環境を選び、中堅以降は専門性や働き方にフォーカスした選択をするという段階的なアプローチも効果的です。
5-1. 薬剤師の給与・待遇・労働時間
| 職種 | 平均年収 |
|---|---|
| 病院薬剤師 | 約390万~500万円 |
| 調剤薬局 | 約450万~550万円 |
| ドラッグストア | 約515万~600万円 |
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職場別の平均年収と福利厚生は大きく異なります。病院は当直があり残業も多めですが専門性を高められる環境が魅力です。調剤薬局は土日休みが多く、ドラッグストアはシフト制ですがボーナスや福利厚生が充実しています。
5-2. キャリアアップのための資格・専門性
専門・認定薬剤師資格の取得でキャリアアップが可能です。経験を積むことでDI業務、製薬企業、行政など職域が広がり、研修制度や学会参加など学習機会も充実しています。
5-3. 薬剤師のワークライフバランス向上例
大手調剤チェーンの時短勤務制度や、複数薬局でのパート勤務の組み合わせで自分に合った働き方が可能です。DI業務など一部リモートワークができる企業薬剤師へのキャリアシフトも選択肢となっています。
5-4. 薬剤師の年齢・家庭状況別のキャリアパス事例
薬剤師のキャリアパスは多様です。たとえば30代では病院経験を活かして企業職へ転身、子育て世代は時短から正社員へのステップアップなどです。シニア世代は調剤薬局パートや教育者として経験を活かせます。
6. 薬剤師のやりがいと後悔しない職場選びのコツ
長く働き続けるためには、さまざまな角度から検討し、自分がそこで働いた場合を具体的に想定する必要があるでしょう。ここでは、薬剤師のやりがいを深掘りし、自分に合った職場の選び方を解説します。
6-1. 薬剤師のやりがいと達成感
薬剤師の最大のやりがいは患者さんの健康への貢献です。薬の専門家として知識を活かせる喜びと、チーム医療の一員としての充実感が得られます。
6-2. 自分に合った職場を見つけるには
職場により求められる資質が異なります。たとえば、病院では専門性、調剤薬局では対人スキル、ドラッグストアでは販売力が重視されるでしょう。労働環境と成長機会の両面から検討し、職場見学で雰囲気を確認しながら、自分に合った職場を検討してみてください。
6-3.現場薬剤師体験談
「医師とディスカッションしながら、最適なプロトコルを提案しました。命に関わる場面で、自分の専門知識が直接治療効果に貢献できたことに大きなやりがいを感じます」(病院勤務薬剤師・Aさん 40代)
「給料が良かったため調剤薬局の勤務を始めましたが、事務スタッフが不足しており、金銭管理に伴う心理的な負担が重かったです。引継ぎも不十分で、結局すぐに転職を検討しました」(調剤薬局事務・Dさん 20代)
「OTC医薬品の在庫・売上管理の担当をして、マーケティング視点が身につきました。顧客の購買行動を分析し、提案方法を変えた結果、部門の売上を達成。薬剤師の枠を超えたスキルアップができました」(ドラッグストア勤務薬剤師・Cさん 30代)

- 下田コメント
薬剤師の魅力は多様なキャリアパスと働き方にあります。私自身、病院と調剤薬局を経験し、それぞれの環境で異なる成長を実感しました。年収だけでなく、自分のライフスタイルや将来目標に合った職場を選ぶことが重要です。
7. 薬剤師の一日についてよくある質問
薬剤師の日常業務に関する疑問にお答えします。
7-1. 薬剤師の一日でもっとも時間を割く業務は何ですか?
調剤薬局の業務の6~7割は調剤・監査・服薬指導です。病院では外来調剤と病棟業務が半々、ドラッグストアでは調剤業務に加えて、品出しや小売業務も行います。
7-2. 職場による薬剤師の休日・休暇事情の違いはありますか?
病院は当直の可能性はあるものの、部署によってはカレンダー通りに休みやすい傾向にあり、年間休日は110~120日程度になります。調剤薬局・ドラッグストアは日祝営業も多いものの、シフト調整で年間休日105~115日程度の勤務が可能です。
自分に合う職場タイプを選ぶ際は、休日の「規則性」と「柔軟性」のどちらを重視するかがポイントです。土日祝日を確実に休みたい方は、閉局日の多い調剤薬局や、病院の中でも外来部門が向いています。
一方、平日に用事を済ませたい方や不定期でもまとまった連休が取れる方がよい方は、シフト制のドラッグストアが適しています。また、育児や介護など予定変更が多い方は、スタッフ数が多く融通が利きやすい大型チェーン店を選ぶと良いでしょう。
長期休暇に関しては、組織規模が大きい病院や大手ドラッグストアチェーンの方が取得しやすい傾向があります。自分のライフスタイルの優先事項を明確にすることで、ストレスの少ない職場選びができるでしょう。
7-3. 薬剤師の仕事でストレスを感じやすい場面とその対処法は?
処方箋が集中する繁忙期はストレスを感じやすいものです。業務の標準化とチーム連携で対応していきましょう。また、クレーム対応や医療スタッフとの連携が困難なときには、コミュニケーションスキル向上も意識しつつ、自分に合ったストレス解消法を見つけておくことも効果的です。
8. 薬剤師のキャリア相談なら専門エージェントへ
薬剤師の働き方は職場によって大きく異なります。自分に最適な環境を見つけるには、専門知識を持つキャリアアドバイザーの活用が効果的です。
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監修者

薬剤師・薬局経営コンサルタント 下田 篤男
京都大学薬学部総合薬学科卒業。 卒業後は調剤薬局やドラッグストアグループで薬剤師として勤務。 総合病院門前などで管理薬剤師として経験を積んだのち、マネジメント業務にも携わる。現在は薬剤師として働く傍ら、医療記事の執筆、編集や薬局経営コンサルタントとしても活動している。
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