【薬剤師監修】病院薬剤師の志望動機の書き方完全ガイド|新卒・転職向け例文とNG例をプロが解説
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「どんな志望動機が評価されるのだろう?」「志望動機で書いてはいけないNG内容はあるの?」「新卒と転職で書き方は違うのだろうか」と悩む方も多くいらっしゃるでしょう。病院薬剤師の志望動機は、チーム医療への適応力や専門知識を活かした患者貢献への意欲を示す重要な機会です。採用担当者は、病院理念への共感度、具体的な経験・強み、そして明確なキャリアビジョンを特に重視します。
この記事では、薬剤師・薬局経営コンサルタントである下田 篤男氏がそれぞれの状況に適した志望動機の書き方を例文とともに解説します。準備段階から注意点まで、採用担当者に好印象を与えるポイントを押さえた効果的な志望動機の作成方法をご紹介していますので、新卒・転職面接を控えておられる方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事でわかること
- 病院タイプ別(急性期・慢性期・専門病院)の志望動機作成ポイントと実践的な書き方ステップ
- 新卒・転職それぞれの状況に最適化された5つの具体的な例文とそのポイント解説
- 採用担当者が避けたいと感じるNG表現の具体例と、効果的な改善方法
目次
【薬剤師監修】病院薬剤師の志望動機の書き方完全ガイド|新卒・転職向け例文とNG例をプロが解説
- 1. 病院薬剤師に求められている力とは?志望動機を書く前に押さえておきたいポイント
- 1-1. 病院タイプを問わず求められる力
- 1-2. 志望動機を書く前の準備
- 1-3. 急性期病院の場合
- 1-4. 慢性期病院の場合
- 1-5. 専門病院の場合
- 3. 病院薬剤師の志望動機はどう書けばいい?パターン別の例文を紹介
- 3-1. チーム医療に携わりたい(新卒向け)
- 3-2. 臨床経験を積みたい(調剤薬局からの転職)
- 3-3. 患者さまに寄り添った仕事がしたい(ドラッグストアからの転職)
- 3-4. ジェネラリストとして幅広いスキルを身につけたい(総合病院への転職)
- 3-5. 病院の理念に感銘を受けた(小児専門病院志望・新卒向け)
- 4. これを書いたら落とされる? 病院薬剤師の志望動機を書くときにやってはいけないNGとは
- 4-1. 自分都合のことばかり主張する
- 4-2. 待遇や給与を理由にする
- 4-3. どこの病院でも通用する内容を書く
- 4-4. NG例文と改善例
1. 病院薬剤師に求められている力とは?志望動機を書く前に押さえておきたいポイント
病院薬剤師に求められる能力や人間性を理解しておくことは、志望動機を書く準備として非常に重要です。病院の種類によって求められるスキルは異なりますが、まずは共通して求められる能力について確認しておきましょう。
1-1. 病院タイプを問わず求められる力
病院薬剤師には共通して以下の力が求められます。
- チーム医療への適応力:医師や看護師など他職種と協働する力
- 専門知識・スキル:薬学的知識と臨床現場での実践力
- 問題解決能力:患者の状態に応じた最適な薬物療法を提案する力
- 倫理観と責任感:患者の生命に関わる職種としての高い倫理観
- 忍耐力とストレス耐性:急変する医療現場で冷静に対応する精神力
これらの要素を自分の強みとして志望動機に盛り込むことで、適性を効果的にアピールできます。
1-2. 志望動機を書く前の準備
効果的な志望動機を書くためには、事前準備が欠かせません。以下のポイントを押さえて準備を進めましょう。
- 志望病院の研究:病院の理念・特色・強みを把握
- 自己分析:自分の強み・経験・価値観を整理
- キャリアプラン:短期・長期目標を明確化
- 業界動向の把握:医療・薬剤師業界の最新トレンドを理解
上記4つのポイントを意識すれば、「なぜその病院か」「自分はどのように貢献できるか」が明確に伝わる志望動機を作成できるでしょう。
1-3. 急性期病院の場合
急性期病院で働く病院薬剤師には、情報処理能力や薬物療法に関する知識を積極的に学ぶ姿勢や探求心が求められます。知識を増やしたい、最新の薬物療法に触れて刺激を受けたいなど、専門性を磨き続けたい方に適性があるといえるでしょう。
急性期病院の仕事はハードになることも多いため、強いやりがいを持って業務に取り組める姿勢も大切です。また、メンタルの強さや強い使命感など、高いモチベーションも求められます。そのため、医療の現場に携わってやりがいを感じていたい・薬学のプロフェッショナルとして成長したいと思う方が向いているでしょう。
1-4. 慢性期病院の場合
長期的な入院が多い慢性期病院では、薬学の知識だけでなく患者さまとのコミュニケーション能力も求められます。気遣いや思いやりを持って、信頼関係を築ける方が向いているでしょう。チーム医療の現場では、医師や看護師ともコミュニケーションを密に取りながら、連携して業務にあたる必要があります。
急性期病院ほど高い専門性は求められませんが、一人ひとりの患者さまや同じ現場で働くスタッフと、心地よい関係を築くコミュニケーション能力が重視されるでしょう。
1-5. 専門病院の場合
専門病院は、がん、感染症、精神疾患、小児疾患といった特定の分野に特化した病院です。そのため、特定の分野に対する知識や問題意識、その分野に関わる薬物療法の最新知識などが重要視されます。また、どのような分野の専門病院かによって、具体的に求められるスキルや人物像は異なります。
精神科の場合であれば、精神疾患を抱える患者さまが入院しているため、個々の症状に合わせたコミュニケーション能力が必要です。小児病棟で働く場合は、多くの子どもと接する必要があります。単に「子どもが好き」というだけでなく、トラブルにも冷静に対処するスキルが必要です。さまざまな状況に対処できる臨機応変な対応力も求められるでしょう。

- 下田コメント
「なぜ薬局ではなく病院か」。志望動機で重視されるのはこの点に尽きます。志望動機の中で、病院独自の業務(TDM:治療薬物モニタリング、NST:栄養サポートチーム、ICT:感染制御チーム活動など)への理解と意欲を示せば、あなたの本気度が伝わるでしょう。各病院タイプの特性を理解し、自分のキャリアビジョンと合致させることが採用への近道です。
2. これが基本! 病院薬剤師の志望動機を書くときの3ステップ
薬剤師の資格を活かして病院薬剤師を目指す場合、志望動機は病院薬剤師ならではの要素を加えたものに仕上げる必要があります。具体的には、以下のステップを意識することが大切です。
- その病院を志望した理由を挙げる
- 自分の強みやアピールを挙げる
- 志望理由と自己PRを掛け合わせてまとめる
単純に業界やその病院を志望した理由のみで締めると、志望動機としてはアピール要素に欠けます。強みや長所を加え、自己PRを兼ねた形で志望動機を伝えることが大切です。
ここからは、ステップごとの重要ポイントや注意点を解説していきます。
2-1. その病院を志望した理由を挙げる
まずは、その病院を志望した理由をわかりやすく述べましょう。志望理由をただ羅列するだけではなく、論理的にわかりやすく伝えていくことが重要です。また、志望先の病院の特徴や方針、力を入れていることなどを事前に調査・把握したうえで、「その病院だからこそ志望した理由」を丁寧に述べることが大切です。
病院にはそれぞれ特色があり、治療方針や積極的に取り入れている薬物療法にも違いがあります。自分自身の目指すキャリアや、やりたいことを熟考し、志望先として望ましい理由を伝えていきましょう。
2-2. 自分の強みやアピールを挙げる
病院がスタッフを採用する際に重視するポイントは、「病院に合っている人材か」です。採用したスタッフの活躍や貢献こそが病院にとってメリットになります。どれだけ優秀なスキルと知識を持つ薬剤師でも、病院の雰囲気や方針的にマッチしないと判断されれば、採用を勝ち取ることは難しくなるでしょう。
自己PR時は、病院が求める薬剤師の人物像・スキルを見極めたうえで、「この人に当院で働いて欲しい」と思ってもらえることが重要です。志望動機で自分の強みやアピール要素をしっかりと伝え、病院薬剤師としてどのように活躍できるかを具体的に伝えましょう。
2-3. 志望理由と自己PRを掛け合わせてまとめる
志望理由を明確に伝えたうえで自分の強みをアピールし、結論に志望動機と自己PRを掛け合わせる形で内容をまとめてみましょう。強い志望動機を持って自分自身をアピールし、最終的に自分の意思を伝えることができれば、採用担当者には熱意や働く意欲を感じ取ってもらえます。加えて、それが内定を左右する要素にもなり得るでしょう。
具体的には、「入職後どのような活躍をしたいと思っているか」や、「自分自身の思いや決意」を伝えることが効果的です。たとえば「自分自身のコミュニケーション能力を活かして、薬剤師として貴院の発展に貢献したい」といった文章でまとめるのが望ましいでしょう。最終的に「この人なら活躍してくれそう」と採用担当者に活躍や貢献をイメージしてもらえることが、重要なポイントです。
3. 病院薬剤師の志望動機はどう書けばいい?パターン別の例文を紹介
志望動機の書き方に悩んでいるなら、例文をチェックしてみてください。例文を参考にすれば、志望動機で大切なポイントと、上手な自己アピールの仕方が掴みやすくなるでしょう。ここからは、いくつかのパターンに分けて、志望動機の例文を紹介していきます。志望動機の書き方がわからない方は、ぜひ参考にしてみてください。
3-1. チーム医療に携わりたい(新卒向け)
【例文】
私が貴院を志望した理由は、チーム医療に携わりたいという思いがあったためです。私は中学生の頃に病気で入院したことがあり、当時、医療従事者の皆さまがチームで連携を取りながら業務を進めていく様子に、子どもながらに憧れを抱きました。
ほかのスタッフの動きを見たり報告を聞いたりしながら臨機応変に働く様子からは、現代の高度な医療がここまで発展を遂げてきた理由がわかるほどでした。
なかでも私は入院中に薬剤師の方に多くお世話になり、症状や治療の状況に合わせた薬を処方していただくたびに、医師の治療に合わせて業務を進める様子に感動いたしました。
私は幼少期からバスケットボール部に所属し、薬学の勉強を進める傍らで、バスケットボールの練習にも励んできたため、チームワークや周りを多角的な視野で見渡す力には自信があります。
貴院ではチーム医療で患者さまと徹底的に向き合うことを大事にしていると聞いているため、チーム医療に貢献したいという私の憧れと、部活動で培った協調性は積極的に活かせると考えています。
入職させていただいた際は、積極的にチームの一員として貴院の発展に貢献できるよう、誠心誠意一つひとつの業務、そして患者さま、スタッフの皆さまと向き合ってまいります。
【ポイント】
- 自分自身のルーツからチーム医療に憧れがあり、だからこそチーム医療に力を入れている病院を選択したことに触れている
- 協調性に自信があることをアピールしている
- 病院のニーズに合った志望動機+自己PRになっている
3-2. 臨床経験を積みたい(調剤薬局からの転職)
【例文】
私は、調剤薬局の薬剤師として、地域の皆さまと向き合いながら調剤業務にあたってきました。しかし調剤薬局は地域密着型の業務が中心で、臨床に深く関わる機会が限られていました。
そこで私は臨床経験をもっと積んで、薬剤師としての専門性を高めたいと感じ、貴院を志望いたしました。特に病院は、調剤薬局では触れる機会のない最新の薬物療法が用いられることが多いため、最先端の薬学に触れることは、私自身の成長の刺激をもたらしてくれると考えています。
なかでも貴院は最新の投薬治療を積極的に取り入れているため、最新の薬学を学んで薬剤師として成長できることに、大きなモチベーションを感じています。また貴院は、最新の設備や治療法を取り入れていながらも、決して近寄りがたい病院ではなく、地域の皆さまに寄り添える医療機関であるようにこだわっているとうかがいました。
地域の皆さまに寄り添う姿勢は、調剤薬局で培った地域密着の姿勢が活かせると考えます。入職後は、薬剤師として知識をアップデートし、常に成長していくことを忘れずに、臨床現場に積極的に関わらせていただきます。
【ポイント】
- 最新の薬物治療を学べる臨床現場に魅力を感じているとアピールしている
- 専門性を高めたい強い思いゆえに、病院を志望しているとアピールしている
- 地域密着の対応力が活かせることをアピールしている(調剤薬局から転職でアピールできるポイント)
3-3. 患者さまに寄り添った仕事がしたい(ドラッグストアからの転職)
【例文】
私は薬剤師の仕事を通じて患者さまに寄り添うことを望んでおり、ドラッグストアから病院への転職を決意いたしました。ドラッグストアの薬剤師として5年間勤務しており、服薬指導や健康相談などで多くのお客さまをサポートしてまいりました。
指導や相談を経験するなかで、お客さまから感謝の言葉をいただく場面が数多くありました。その経験から、今後も薬剤師としてさらに知識を身につけたうえで、もっと多くの方々を助けたいという思いが強くなりました。患者さまと密に接することができる病院は、自分自身の仕事への意欲を最大限発揮できる場としては最適だと考えた次第です。
貴院は患者さまに寄り添うことを重視しており、特にインフォームドコンセントを大事にする医療体制を整えているとうかがい、強い魅力を感じています。ドラッグストアでは、適切な状況判断能力や相手に寄り添うコミュニケーション能力を培ってきたため、さまざまな悩みを抱える患者さまとは、自分のスキルを最大限に活かしたうえで対応できると考えています。
患者さまに信頼される薬剤師を目指し、入職後は少しでも早くお役に立ちたいです。
【ポイント】
- より知識を増やしたい意欲が病院勤務への興味につながったことを述べている
- 病院が重要視している体制やこだわりに触れ、他院ではなくその病院を希望している理由を述べている
3-4. ジェネラリストとして幅広いスキルを身につけたい(総合病院への転職)
【例文】
循環器専門病院で5年間勤務してきましたが、複数疾患を合併する患者さまを担当するなかで、より包括的な知識の必要性を実感するようになりました。多診療科を有する貴院は、ジェネラリストとして成長したい私にとって最適な環境だと考えています。
現職では循環器薬物療法研究会の立ち上げや治療ガイドラインの勉強会開催に携わり、他施設との合同カンファレンスにも積極参加してきました。貴院の「全人的医療」という理念に共感し、単科病院では経験できない多角的な患者ケアを学びたいと考えています。
入職後は循環器領域の経験を活かしつつ、さまざまな診療科の知識を吸収し、総合的視点と専門性を併せ持つ薬剤師を目指したいと思います。
【ポイント】
- 専門分野での具体的実績を示しつつ、明確な転職理由と将来ビジョンを伝えている
- 病院理念への共感と「なぜ総合病院か」という点を対比させ、志望動機に一貫性を持たせている
3-5. 病院の理念に感銘を受けた(小児専門病院志望・新卒向け)
【例文】
私が小児医療に関心を持ったのは大学3年次の小児病棟実習がきっかけです。子どもたちの薬への不安を和らげる工夫や年齢・体重に応じた投薬調整など、成人とは異なる専門的アプローチに強く惹かれました。
貴院の「子どもたちの笑顔のために最高の医療を」という理念と、薬剤部主催の「お薬教室」をはじめとする革新的取り組みに感銘を受けています。
大学時代、子ども向け科学教室でのボランティア経験で培った、複雑な内容をわかりやすく伝える技術は、患者さまやご家族への服薬指導に活かせると考えます。子どもたちが安心して治療を受けられるよう寄り添う薬剤師として貢献したいと願っています。
【ポイント】
- 小児医療へ関心を持った具体的なきっかけを述べている
- 病院独自の取り組みへの言及で調査努力を示している
- ボランティア経験を薬剤師業務に結びつける具体性をアピールしている
- 新卒者に重要な「学ぶ姿勢」と「将来ビジョン」を明確に表現している
4. これを書いたら落とされる? 病院薬剤師の志望動機を書くときにやってはいけないNGとは
ここからは、病院薬剤師を目指している方が志望動機を作成するとき、注意しておきたいNGポイントを解説します。志望動機では、明確な志望理由や自己PRが必要ですが、伝え方や着目するポイントを誤ると、印象が悪くなるため要注意です。病院薬剤師の志望動機を書く際にやってはいけないNGには、以下のようなポイントが挙げられます。
- 自分都合のことばかり主張する
- 待遇や給与を理由にする
- どこの病院でも通用する内容を書く
志望動機を推敲する際は、上記のような内容になっていないかを入念にチェックしてみてください。上記のポイントがNGである理由について、例文を交えながら詳細を解説していきます。
4-1. 自分都合のことばかり主張する
病院薬剤師の志望動機では、自分都合のことばかり主張しないように十分に注意しましょう。たとえば、志望動機に「働きやすい職場であること」を伝える際、プライベートと両立しやすい、残業が少ないといった理由を伝えると、採用担当者からはあまりよい印象は持たれません。
もしかすると、「ほかに条件のよいところがあれば、すぐに転職するのではないか」と思われるかもしれません。転職は、雇用する側と雇用される側の両方にメリットがなければ採用には至りません。自分にとってのメリットばかりを提示すると、病院側は採用のメリットを感じにくいでしょう。「働きやすさ」に触れること自体はOKですが、それが主な志望理由になると、「条件しか見ていない」という印象を持たれやすくなります。
4-2. 待遇や給与を理由にする
病院薬剤師の志望動機では、待遇や給与に関する話ばかりにならないように注意が必要です。待遇・給与が高水準であることに越したことはありませんし、志望動機のなかで触れてはいけないわけではありません。しかし、志望動機として一番の決め手になったものが「待遇」や「給与」だと、病院側が提示する求める人物像に合わなくなる可能性があります。給与や個人的な条件を一番の志望動機として伝えないよう意識しましょう。
待遇や給与は大切なポイントですが、志望動機としてアピールするべきなのは、「高いモチベーション」や「当事者意識」を持って仕事に従事したいという気持ちです。たとえば「専門性を高めたい」「仕事をするなかで多くの人と関わりたい」といった表現が、より望ましいといえます。給与や個人的な条件を主な志望動機に含める必要はありません。志望動機では、「働く熱意」や「将来のビジョンから見た思い」を伝えることが大切です。
4-3. どこの病院でも通用する内容を書く
志望動機を書くときは、どこの病院でも当てはまるような内容は避けましょう。なぜその病院を志望しているかが述べられていないと、「志望動機を使いまわしている」と感じさせ、転職活動への真剣度や態度についてネガティブな印象を持たれる恐れがあります。
具体的な志望動機を準備していなければ、面接時に「なぜ他院ではなく当院を志望されたのですか?」と志望動機を深掘りされた場合、採用担当者が納得する受け答えも難しくなるでしょう。病院薬剤師を目指すなら、志望動機を作成する際、志望する病院の理念や特色、歴史をよく学んでおく必要があります。
志望先の病院について理解を深めておけば、その病院だからこそ志望した動機を、自分の言葉で伝えられるため、志望度や適性の高さをより説得力を持ってアピールできるでしょう。
4-4. NG例文と改善例
ここからは、NG例と改善例を紹介します。
【NG例文①】
「貴院は規模が大きく有名な病院なので志望しました。薬剤師として患者さんの役に立ちたいです。大学での勉強を活かして頑張ります。」
このNG例は抽象的で病院の特徴に言及せず、自分の強みも示していません。以下のように改善できるかもしれません。
【新卒改善例】
「貴院の『患者中心の薬物療法』という理念に共感しました。実習で服薬アドヒアランス向上に関わった経験から、病棟活動の重要性を実感しています。貴院の薬剤師の臨床活動に魅力を感じ、私も貢献したいと考えています。」
【NG例文②】
「現職は残業が多く、プライベートとの両立が難しいため転職を考えました。貴院は残業時間が少なく、福利厚生も充実していると聞いています。」
このNG例はネガティブな理由が目立ち、待遇面のみを重視している点が問題です。以下のように改善できるかもしれません。
【転職改善例】
「より専門的な薬物療法に携わりたいと考え転職を決意しました。特に貴院のがん患者への薬物治療サポートに関心があります。前職での経験を活かし、貴院の継続教育制度のもとで専門性を高め、将来的にはがん専門薬剤師資格取得を目指します。」
志望動機は病院の特徴と自分の強み・目標を具体的に結びつけ、貢献意欲を示すことが重要です。

- 下田コメント
病院薬剤師は1〜3年目がもっとも学びが多く大変です。この時期をどう乗り越えるかのビジョンを志望動機に含めると、心構えができている印象を与えます。私自身、病院薬剤師として初期の苦労を経て4年目から急に視野が広がりました。長期的視点が伝わる志望動機は好印象です。
5. 希望する職場について理解しよう! 病院薬剤師に転職する際の注意点3つ
病院薬剤師への転職を考える際は、志望動機だけでなく以下の注意点も理解しておきましょう。
5-1. 勤務形態の違いを理解する
病院薬剤師は当直・夜勤・オンコール体制があり、調剤薬局とは勤務時間が大きく異なります。総合病院では土日祝日勤務や時間外対応が求められることが多いため、ワークライフバランスへの影響を事前に確認しましょう。また、病棟業務や外来業務など、配属先によって仕事内容が変わることも理解しておく必要があります。
5-2. 必要なスキル、取得したい資格を把握する
病院薬剤師には専門的な医薬品知識に加え、医療チーム内でのコミュニケーション能力が不可欠です。がん専門薬剤師や感染制御専門薬剤師など、資格取得の計画も立てておくとよいでしょう。また、電子カルテシステムなど、病院特有のITスキルも重要になります。
5-3. 病院の特色や文化を理解する
病院の理念や特色(がん専門、小児専門など)を理解し、自分のキャリアプランと一致しているか確認しましょう。教育体制や研修制度が充実しているかも重要なポイントです。病院の規模によって薬剤師の役割や裁量が異なるため、自分が求める働き方ができるか見極めることが大切です。
6. プロが面接突破へ導く!病院薬剤師の志望動機のQ&A
Q1: 新卒と転職者では志望動機の書き方にどのような違いがありますか?
- 新卒は学生時代の学びや実習経験を中心に、それらから得た気づきと将来の展望を強調する
- 転職者は前職での具体的な実績やスキルを示し、それを新しい職場でどう活かせるかを明確に伝える
Q2: 他の応募者と差別化できる志望動機を書くためのコツはありますか?
志望動機を書く際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 数字で成果を示す:「服薬指導を月平均〇〇件実施」など
- その病院だけに通用する内容にする:病院の特色や取り組みへの言及
- 自分の価値観やビジョンを明確に伝える
- 将来のキャリアビジョンを示し、長期的な貢献意欲を伝える
Q3: 病院薬剤師の面接で志望動機以外によく聞かれる質問はありますか?
以下に面接でよく聞かれる質問をまとめました。
- 専門知識に関する質問:「抗がん剤の副作用管理で重要なポイントは?」など
- チーム医療に関する考え方:「多職種連携で大切にしていることは?」
- 困難な状況への対応:「処方箋に疑義があったときの対応は?」
- 自己啓発への姿勢:「今後取得したい資格は?」
- ストレス管理:「忙しい状況での優先順位のつけ方は?」
これらの質問に対しても、具体的なエピソードを交えた回答を準備しておきましょう。
7. 採用者に好感を与える志望動機を書いて転職を成功させよう
志望動機は採用担当者が採否を決めるうえで、重要な判断材料になります。志望動機を書く際は、採用担当者や病院に、熱意や志望度の高さ、強み、病院とのマッチ度が伝わる、魅力的な内容に仕上げることが大切になります。
書いた志望動機に自信が持てない場合は、薬剤師専門の転職エージェント「アポプラス薬剤師」に相談してみませんか。専門のコンサルタントが、あなたのスキルや過去の実績を整理したうえで、キャリアに沿った志望動機の書き方をアドバイスします。より魅力的な志望動機に仕上げたい方は、ぜひ一度「アポプラス薬剤師」にご相談ください。
実際にアポプラス薬剤師のサービスを利用して病院薬剤師への転職に成功した方々の体験談も参考になります。「志望動機の書き方にアドバイスをもらえて面接に自信を持って臨めました」「自分では気づかなかった強みを引き出してもらえました」など、リアルな声が多数寄せられています。
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監修者

薬剤師・薬局経営コンサルタント 下田 篤男
京都大学薬学部総合薬学科卒業。 卒業後は調剤薬局やドラッグストアグループで薬剤師として勤務。 総合病院門前などで管理薬剤師として経験を積んだのち、マネージメント業務にも携わる。現在は薬剤師として働く傍ら、医療記事の執筆、編集や薬局経営コンサルタントとしても活動している。
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