薬剤師の働き方の1つメディカルライターとは?魅力やよくある質問
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調剤業務や患者さまへの対応に追われる中、新しい分野に挑戦する機会を模索したり、もっと自分の知識やスキルを活かして違う働き方をしてみたいと考えたりする薬剤師の方は少なくありません。
そこで注目されているのが、「メディカルライター」という職種です。メディカルライターは、医薬品や医療機器に関する文章を専門とする職業で、薬剤師として培った知識や文章力を活かして働けます。
本記事では、メディカルライターの仕事内容や、転職を考える際によくある質問について詳しく解説します。キャリアチェンジを考えている薬剤師の方は、ぜひ最後までお読みください。
目次
1. メディカルライターの基礎知識

まずは、メディカルライターの基礎知識として、以下の4点を解説します。
- メディカルライターとは?
- メディカルライターの主な仕事内容
- メディカルライターに必要なスキル・知識
- メディカルライターの年収
それぞれ、詳しくみていきましょう。
1-1. メディカルライターとは?
メディカルライターとは、医薬品・医療分野に特化した専門的なライティングを担当する職種です。主な勤務先には、製薬会社や医療系広告代理店、ライティング会社があり、フリーランスとして活動する人も少なくありません。
メディカルライターの業務範囲は広く、薬事申請に必要な書類の作成からプロモーション用のパンフレット、雑誌やWEB媒体の記事執筆まで多岐にわたります。読み手は医療従事者などの専門家から、専門知識を持たない一般の人々までさまざまです。
メディカルライターは、医療分野に関する深い知識と優れたライティングスキルを駆使し、専門的な情報を効果的に発信する役割を担っています。
- 医療ライターとメディカルライターの違い
- 医療ライターとメディカルライターの違いは、執筆内容と読者層にあります。医療ライターは、健康や美容、医療など幅広いジャンルを扱い、一般の人向けにわかりやすく情報を伝えていきます。
- 一方、メディカルライターが担う役割は、医療関連の論文や文献を基に、専門的な文書を作成することです。
- 例えば、医療ライターは生活習慣病予防の記事や美容法の紹介をすることが多く、一般の読者が理解しやすいように執筆します。
- 対して、新薬の薬事申請に必要な書類や医療研究のレジュメを作成し、医療従事者や研究者を対象とした専門的な情報を提供するのがメディカルライターの仕事です。
- 医療ライターは一般向けに幅広い医療情報を発信するのに対し、メディカルライターは専門的な医療情報を正確に伝えることが求められます。
1-2. メディカルライターの主な仕事内容
メディカルライターの仕事内容は勤め先によって大きく異なりますが、一般的には、医薬品や医療機器の開発に伴う文書作成、広告や記事、資料作成といった業務を担います。
医薬品や医療機器の開発に伴う文書とは、臨床試験の報告書、薬事申請書類などが該当します。
また、医学や薬学に関する論文の作成や、開発・承認に関する各種書類、報告書の作成もメディカルライターの重要な業務の1つです。
加えて、医薬品や医療機器の販売促進を目的とした広告や記事、資料の作成などをおこなうことがあります。このように、専門的な知識を活かし、正確でわかりやすい情報を提供するのがメディカルライターの仕事です。
1-3. メディカルライターに必要な知識・スキル
メディカルライターは、多岐にわたる専門的な知識と高度なスキルを必要とする職種です。具体的に求められる能力をまとめました。
・医学や薬学の知識
まず、医薬品や医療機器の開発に伴う文書作成においては、医学や薬学の深い知識が欠かせません。研究データや臨床試験結果を正確に理解し、専門的な内容を文書化していく必要があるためです。
・法律や業界標準に関する知識
薬事申請に必要な各種書類や報告書の作成には、法規制や業界標準に関する知識も求められます。申請が円滑に進むよう、要件を満たした文書を作成する必要があるのです。
・マーケティングに関する知識
医薬品や医療機器の販売促進を目的とした広告や記事、資料の作成をおこなう場合、マーケティングやコミュニケーションに関する知識も重要です。
具体的には、想定読者に対して効果的に情報を伝えるスキルや、専門的な内容を一般の人にもわかりやすく伝える能力が求められます。
・情報を集め論理的に整理するスキル
メディカルライターには高いリサーチ能力も求められます。最新の医学・薬学研究に関する情報を常に更新し、正確で最新の情報を提供することが求められるためです。
さらに、細部にまで注意を払う細かさと、複雑な情報を整理し論理的にまとめる能力も重要です。
1-4. メディカルライターの年収
メディカルライターの年収は約400万円から600万円が相場です。専門性の高い仕事であり、企業によって業務内容や業務形態が異なるため年収に幅があります。
フリーランスとして働く場合は、案件の数や種類によって収入は変動します。経験や実績を積むことで高収入を目指すことも可能でしょう。
2. 薬剤師がメディカルライターとして働く魅力ややりがい

薬剤師がメディカルライターとして働くうえでの魅力ややりがいには、主に以下の2つがあります。
- 薬剤師として培った知識や経験を活かせる
- ワークライフバランスを実現しやすい
それぞれ、詳しく解説します。
2-1. 薬剤師として培った知識や経験を活かせる
薬剤師がメディカルライターとして働く際、薬剤師としての知識や経験を活かせるのが魅力です。
例えば、薬剤師として勉強した医療に関する広い知識は、医薬品の開発や臨床試験に関する文書作成に役立ちます。新薬の臨床試験データを基にした報告書の作成や、薬事申請書類の作成をするときには、薬学の知識が重要になるためです。
また、薬剤師としての実務経験は、専門的な医療用語や概念を把握し、一般の人にもわかりやすく伝える能力にもつながります。難解な医学論文を一般向けの記事にまとめ直すときには、服薬指導で培った経験が大いに役立つでしょう。
2-2. ワークライフバランスを実現しやすい
メディカルライターとして働く魅力の1つに、ワークライフバランスの実現があります。メディカルライターは在宅勤務が可能であり、勤務時間や場所の制約が少ない仕事です。
リモートワークが普及している現在、インターネット環境さえ整っていれば自宅からでも仕事ができるため、通勤時間を削減し、家族との時間を増やすことができます。
例えば、子どもが学校に行った後、午前中は仕事をし、家事をこなしてから夕方は家族と過ごすといった働き方ができるのです。
一般的に薬剤師は出社をし、調剤といった業務をおこなう必要がありますが、メディカルライターは自分のペースで仕事を進められるため、柔軟な働き方といえるでしょう。
薬剤師は在宅ワークで仕事ができるのか解説しています。在宅ワークについて詳しく知り、薬剤師としての新しい働き方を模索してみましょう。
3. 薬剤師がメディカルライターを目指す際によくある疑問

薬剤師がメディカルライターを目指す際には、さまざまな疑問が出てくるものです。ここでは、よくある疑問に対して回答していきます。
Q1. メディカルライターになるためには資格が必要?
メディカルライターになるために特定の資格は必要ありません。
一方で、薬剤師の資格や薬事規制に関する知識を持っていることは、メディカルライターのキャリアにおいて大きな強みとなります。
とくに、薬剤師資格を持っていると、医薬品や医療機器に関する深い理解と専門性をアピールでき、採用時に有利になることが多いでしょう。
Q2. メディカルライターの求人はどのように探す?
メディカルライターの求人を探す方法はいくつかあります。
求人サイトでもメディカルライターの仕事を探すことは可能です。クラウドソーシングを使うのも方法の1つですが、メディカルライティングの案件は、あまり多くありません。
フリーランスとしてクラウドソーシングを活用する場合は、案件によって契約内容が全く異なるため、自分にとって不利な契約でないか、契約前によく確認しましょう。
Q3. メディカルライターの仕事は職種によって違いはある?
メディカルライターの仕事は職種や勤務先によって異なります。主な職場に当たる製薬会社と医療系広告代理店について解説します。
・製薬会社
製薬会社のメディカルライターは、事務作業が多く、プライベートを充実させやすいという特徴があります。定型的な業務が多く、安定した勤務時間を確保できます。
・医療系広告代理店
医療系広告代理店のメディカルライターは、多様なプロジェクトに携わることが多いという特徴があります。自分のスキルを磨く機会が豊富にあるのです。
メディカルライターの仕事は職種や勤務先によって特徴が異なるため、自分のキャリアパスやライフスタイルに合った職場を選ぶことが大切です。
Q4. メディカルライターの仕事はパートでも働ける?
メディカルライターをパートとして採用しているケースはゼロではありませんが、求人は非常に少ないです。正社員での採用が一般的といえます。
外注することもありますがライターの数が圧倒的に少ないことや機密文書にかかわることが多いといった理由から自社の社員が担うケースがほとんどです。
医療系広告代理店でメディカルライター・コピーライターとして働く場合も、最初は正社員として経験を積んでいくことが一般的です。
一定の成果を上げられるようになると、フリーランスとしてさまざまな企業と仕事をすることも可能でしょう。フリーランスのメディカルライターは個人事業主として、自分の仕事を自分で獲得します。仕事の探し方は、前職の会社からの紹介やこれまでのつながりを活用することが多いです。
4. メディカルライターなどへ転職を考えたときには薬剤師専門エージェントに登録しよう

メディカルライターは、薬剤師としての知識や説明力を活かせる職種です。最新の薬学情報を扱いながら、ワークライフバランスを重視した働き方ができる点が大きな魅力になります。
しかし、調剤業務のスキル向上には寄与しないため、将来的に病院や調剤薬局へ転職する際には不利になる可能性があることにも留意してください。
薬剤師の資格を活かした働き方は、メディカルライター以外にもたくさんあります。「ある程度の年収は確保したい」「家庭と両立しやすい土日休みの求人がいい」など、自身が本当に求めている働き方を探ってみましょう。
薬剤師専門の転職エージェント「アポプラス薬剤師」では、多様な求人情報を提供し、一人ひとりに最適な転職サポートをおこなっています。
プロのコンサルタントから、履歴書や職務経歴書作成のアドバイス、面接対策を受けることができ、条件交渉など理想の働き方を叶える手助けになるはずです。自身のライフスタイルに合った働き方を探している方は、「アポプラス薬剤師」にお気軽にご相談ください。
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