女性薬剤師の年収はいくら?働きやすい職場やキャリアプランを描くコツ
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女性薬剤師として年収アップを狙うときには、実際のところ薬剤師の年収はいくらなのか気になる人もいるでしょう。そこで女性薬剤師の年収水準や平均を知っておけば、転職したりキャリアアップを目指したりするにあたって役立ちます。
そこで今回は、女性薬剤師の年収はいくらなのか、具体的な年収データを解説していきます。
あわせて安心して働ける職場やキャリアプランを描くコツも見ていくので、女性薬剤師としてキャリアアップを目指すときはぜひ参考にしてみてください。
目次
女性薬剤師の年収はいくら?働きやすい職場やキャリアプランを描くコツ
1. 女性薬剤師の年収はいくら?
はじめに、女性薬剤師の年収は具体的にいくらなのか、データをチェックしていきます。さまざまなデータを確認しつつ、まずは女性薬剤師の年収の水準を把握していきましょう。
- ・薬剤師の男女別の年収
- ・他の医療系職種と比較
1-1. 薬剤師の男女別の年収
最初に、薬剤師の平均年収に関するデータを男女別にまとめていきます。令和4年に実施された厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、男女別に見る薬剤師の平均年収は、下表の通りです。
- 年齢
- 男性
- 女性
- 22~26歳
- 約571万円
- 約521万円
- 27~31歳
- 約617万円
- 約599万円
- 32~36歳
- 約711万円
- 約544万円
- 37歳以上
- 約840万円
- 約696万円
※所定内給与額、経験年数を新卒年齢24歳にプラスして算出
※年収は「所定内給与額」の12か月分と、「年間賞与その他特別給与額」を足して算出
男女別に薬剤師の年収を見てみると、女性のほうが低いことがわかります。特に、32歳以上では、150万円の差が出ています。
女性は、結婚や出産などで、働き方を正社員からパートに変更するなど転職するケースが多いことが影響していると考えられます。
1-2. 他の医療系職種と比較
女性薬剤師の年収を確かめるときは、ほかの医療系職種とも年収を比較しておきましょう。下表は、厚生労働省のデータをもとにした医療系職種の女性の平均年収です。
- 職種
- 平均年収
- 医師
- 約1,139万円
- 歯科医師
- 約1,040万円
- 獣医師
- 約656万円
- 助産師
- 約604万円
- 薬剤師
- 約592万円
- 保健師
- 約532万円
- 看護師
- 約544万円
- 放射線技師
- 約544万円
- 臨床検査技師
- 約487万円
※所定内給与額、経験年数を新卒年齢24歳にプラスして算出
※年収は「所定内給与額」の12か月分と「年間賞与その他特別給与額」を足して算出
女性薬剤師は、医師の年収ほど高くはありませんが、他の医療系職種の職業と比べて高めであることがわかります。平均年収では、看護師よりも50万円近く高いことも、特筆すべきでしょう。
薬剤師の平均年収について、男女別、都道府県別、業種別などに分けて詳しく解説します。薬剤師が年収を上げるための方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
2. 女性薬剤師の雇用形態別の年収は?
女性薬剤師の年収を調べるときは、雇用形態別で年収額を調べておくことも大事です。
雇用形態は給料額に大きく影響してくるため、年収アップを目指すときは、自身の雇用形態にあわせた年収の額を目標にすることが大事です。
- ・派遣社員
- ・パート
ここからは、上記の雇用形態別に女性薬剤師の年収を解説していきます。
2-1. 派遣社員
まずは、派遣社員の薬剤師の年収をチェックしていきましょう。
派遣社員の薬剤師は、時給3,000円が平均といえます。そのため1日8時間労働で月20日働いたときを基準とすると、年収はおおよそ570万円であることがわかります。
派遣社員は非正規雇用ですが、薬剤師はほかの業種の派遣社員と比べると、高時給を望める傾向があります。そのため派遣社員でも、一般的な年収よりも高い年収を目指せるのが特徴です。
2-2. パート
次に、パートの薬剤師の年収をチェックしていきます。女性の場合は、パートの雇用形態で働く薬剤師も多い傾向があります。
パートの場合、薬剤師の時給は2,500円~3,000円になると見られます。そのため派遣社員と同様に1日8時間・月20日を基準に年収を算出すると、おおよそ480万円~576万円の年収が目安になるでしょう。
パート従業員は、会社によって時給が下がることもあるため、勤務先次第で年収はやや下がる可能性があります。
しかしやはり薬剤師は専門職のため、パートでも高時給であることは間違いありません。時給次第では、パートという非正規雇用でも、500万円以上の年収を目指せるのがメリットです。
3. 女性薬剤師に人気の職場の年収相場は?
女性の薬剤師の年収は、具体的な勤務先によって変わるのも大きな特徴といえます。薬剤師の勤務先は、たとえば次のようにさまざまな選択肢があります。
- ・ドラッグストア
- ・調剤薬局
- ・病院
ここからは、女性薬剤師に人気の職場の年収相場を見ていきます。
3-1. ドラッグストア
ドラッグストア勤務の薬剤師の年収は、約558万円が相場となります。店舗の規模・エリア・役職・勤続年数などによって年収は変わりますが、ドラッグストアは今回ピックアップしている3つの職場のなかでも、最も年収相場が高いのが特徴です。
また、特に東京都内や大阪府などをはじめとした賃金の高いエリアでは、相場以上の年収が望める場合もあります。
ドラッグストアでは原則としてシフト制を採用しており、忙しく稼ぎ時である土日は、基本的に出勤する必要があります。傾向として土日に休みを取得するのは、難しいことが多いです。
一方で、平日は比較的休みやすいといえます。シフト制のため固定休みではありませんが、だからこそ特に平日では勤務日・休日に融通が利きやすいことが利点となります。
3-2. 調剤薬局
女性薬剤師に人気の職場といえば、ほかに調剤薬局が挙げられます。そんな調剤薬局の年収は、約500万円が相場です。
ドラッグストアと比べると調剤薬局は、主に地域密着型の店舗といえます。そのため会社の規模は小さい企業が多く、ドラッグストアよりも年収相場がやや低いのは、会社そのものの規模が関係していると考えられます。
なお、調剤薬局は、地域密着型だからこそ地方にもさまざまな店舗があることが特徴です。自宅近くで働ける可能性があるため、通勤に困りにくいのが利点といえるでしょう。大手企業ではなく地域密着型の中小企業で働きたい、という方におすすめの職場といえます。
3-3. 病院
病院薬剤師も、女性に人気の職場の一つです。そんな病院薬剤師の年収相場は、約445万円が目安となります。
ドラッグストアや調剤薬局と比べると、病院薬剤師の年収は低めの傾向があります。ただし一般的な水準で考えると、十分高い水準の年収は望めるといえるでしょう。
なお、病院薬剤師の中でも、特に託児所が完備された病院の薬剤師はより人気があるといえます。子育て中の女性でも安心して働けるため、キャリア形成にもつながりやすいのが利点です。
そのため病院に薬剤師として転職するときは、子育て中の方は、託児所ありの病院をぜひ探してみましょう。
4. 女性薬剤師が年収とキャリアを上げるためのポイント
女性薬剤師としてキャリアを形成し、年収アップを目指すなら、普段からキャリアアップを意識した動きをしていく必要があります。
女性薬剤師が年収とキャリアを上げるための具体的なポイントは、次の通りです。
- ・将来を見据えて目標を立てる
- ・今の職場でのキャリアパスを確認する
- ・柔軟な働き方ができるかを確認する
年収を高めるためには、上記のように具体的な行動や意識が必要です。
では、ポイントを一つひとつチェックしていきましょう。
4-1. 将来を見据えて目標を立てる
女性薬剤師として高い年収を目指すのであれば、将来を見据えた目標設定が必要となります。
具体的な目標がなければ、「何をどうするべきか」というプランが見えてこず、スムーズに行動を起こせないからです。実際に、漠然と「年収アップを狙いたい」「出世したい」という意欲はあっても、具体的にどうするのが正解なのかわからず困っている方は多いでしょう。
将来を見据えた目標設定には、まず、自分自身が目標とする人物像を見極めることが大切です。憧れの先輩、尊敬している上司などを目指すべき理想像として、なりたい自分の目標を立てましょう。
そのうえで、その「なりたい自分」になるためには何が必要なのか細かく逆算し、目標を達成する(=なりたい自分になる)ための手段・方法を見つけることが大事です。
4-2. 今の職場でのキャリアパスを確認する
女性薬剤師としてキャリアを形成するなら、今の職場でのキャリアパスを確認してみましょう。現在いる女性社員がたどっているキャリアパスをチェックし、自分自身にはどのような可能性があるのか整理するかたちになります。
残念ながら、会社によっては女性のキャリアアップにはあまり前例がないこともあります。そのためキャリアを積んで年収アップを目指すなら、それが可能な職場なのかどうかを、事前に確認する必要があるのです。
そのためには、薬局長・管理薬剤師などの女性管理職の女性比率をチェックすることをおすすめします。女性管理職の多い会社であれば、女性でもキャリアを築きやすく、高い年収も望めるでしょう。
なお、女性がキャリアアップしづらい職場だと感じたときは、女性のキャリアアップを積極的に支援する会社を探し、思い切って転職することも大切です。
4-3. 柔軟な働き方ができるかを確認する
女性薬剤師がキャリアアップを目指すうえで課題となるのは、主に産休や育休です。産休や育休の取得を積極的に支援している職場であれば、比較的柔軟な働き方ができる可能性があり、キャリアは積みやすいでしょう。
そのため産休・育休の制度がしっかり整っているか、取得事例・実績はあるかなどのポイントはよく確認する必要があります。柔軟な働き方ができる職場なら、家庭と仕事の両立に困りにくいため安心してキャリア形成できるでしょう。
一方で産休・育休の取得が難しい職場、または産休・育休を取得するとキャリア形成が難しくなる職場の場合は、これを機に転職を検討するのも大事なことです。
5. 年収・キャリアアップを目指すなら一人で悩まずプロに相談を
女性薬剤師の平均年収は、勤務先や雇用形態によって変わります。職探しをするときには、平均年収の情報をもとに、目指すべき年収額を見極めることが大切です。また、スムーズにキャリアを積むためにも、女性薬剤師のキャリアアップのポイントを理解することも重要といえます。
しかし、新しい職場を探すときには、自分の職歴をもとにどのような企業に挑戦すればよいのかわからなくなることもあるでしょう。そんなときは、薬剤師専門の転職エージェントアポプラス薬剤師に登録してみませんか。アポプラス薬剤師では、応募から就業条件の交渉までコンサルタントに任せることができます。適切なサポートを受けながら必要なポイントを押さえて、女性薬剤師として効率的なキャリアアップを目指しましょう。
アポプラス薬剤師編集部
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